2021年12月30日木曜日

ライドウは平和主義者? それはヤタガラス配下を辞めてから言うことだな!

ヤタガラスは天皇を守護している、ということは…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の主人公・ライドウは、帝都を護っているから平和主義者なんだろう…、と思う者は多いのかも知れないが、それは間違っている。なぜなら、大正天皇を守護している「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)の配下であるからだ。
日本軍の大元帥たる大正天皇を守護するとはどういうことか? 天皇が戦争を始めると言い出せば、それに逆らわないことを意味している。だから、ライドウもそれに従うってこと。ヤタガラス配下を辞めない限りは。

真の平和主義者ならヤタガラスに仕えることはしない!

よくよく考えれば、ライドウが真の平和主義者であるならば、初めから天皇守護組織ヤタガラスに仕えることはしないはず。むしろヤタガラスとは敵対する存在であるべきだ。大元帥・天皇を護るヤタガラスに仕えながら「私は戦争に反対する平和主義者だ」と言うのはペテンでしか無い。自らヤタガラスを滅ぼしてからそう言うのならばいいのだけど。

2021年12月11日土曜日

ちゃらんぽらんな鳴海にライドウを預けるべきでは無かったと思うが、それが実はヤタガラスの思惑だったとすれば…

なぜ鳴海に預けたのか…?


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の話だが、鳴海のようなちゃらんぽらんな男はライドウの保護者には相応しくない。何しろスクナヒコナに対して「昔のことは今の俺たちには関係無い…」なんて言うような奴だぞ? ネトウヨか? 歴史修正主義者か? はっきり言って教育に悪い。

実はそれこそがヤタガラスの思惑だった?

ただ、鳴海の元にライドウを預けたのは超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)の思惑なんだろ? とすると、実はそれこそがヤタガラスの狙いだったんだろうか。「過去の侵略戦争のことなんて今の若者が気にすることは無い」などと言ってしまうようなちゃらんぽらんな男の方が、大和侵略者・神武天皇の子孫(大正天皇)を守護しているヤタガラスにとっては都合が良いのは確かだろう。
逆に「過去の侵略のことは今の若者も背負わなければならない」と言えるような立派な大人は、ヤタガラスにとっては目障りだからな…。ヤタガラスとしてはそのような人間にライドウを預けたくなかったから、無責任男の鳴海が相応しかったのかも知れない。

2021年12月8日水曜日

真珠湾攻撃はこのゲームでは描かれないが、将来確実に起きるし、「当時は無謀とは思われていなかった戦争」へと突入するのだよ…

真珠湾攻撃から80年…


今日は真珠湾攻撃から80年ということだ。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の未来を垣間見れるラストダンジョン(以下ラスダン)ではこれは描かれないにせよ、東京大空襲や原爆投下の描写がある以上、真珠湾攻撃も確実に発生するのだし、その責任は天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」、及び配下のライドウにもあるのだ。

無謀な戦争? 当時はそう思ってなかったのでは…?

後世では、「アメリカに勝てもしないのに日本は無謀な戦争をした」とよく言うけど、当時の日本ではそうは思われてなかったのでは無かろうか。「日露戦争や日清戦争に勝てたのだから、アメリカにも勝てる」と思い込んだ人々も多かったことであろう。
そして『超力兵団(Soulless Army)』の世界は、史実の戦前日本より科学力が高い設定になっているようなので、このゲームの世界ではその「日本はアメリカにも勝てる」という思い込みが現実となっていた可能性もあるのだ。まあ、ラスダンの描写を見る限りではそれは無かったのだろう。
ただ、製作者は初めはそういう「高い科学力のお陰で日本がアメリカに勝った」ことをラスダンで描くつもりで「史実の日本より科学力が高い」設定にしたのでは…、という可能性はある。ミリオタにはありがちな妄想。でもさすがに「そのような未来描写にすると、若者の歴史観を歪める恐れがある」として、実際のゲームでは破棄したのかも知れない。

2021年11月27日土曜日

製作者は「ヤタガラスに共感して欲しい」と思ってこのゲームを作ったのではないのか…?

ヤタガラスは戦争と植民地支配を推し進める立場である…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)に出てくる味方組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)は、大正天皇としか思えない人物を守護しており、さらに「日本を霊的な力で守護する」設定である。
しかしこのゲームをプレイすれば分かるが、ヤタガラスはどう考えても怖ろしい組織だ。よく考えてみるがいい、天皇を守護するとはどういう意味があるかを。そう、天皇が始める戦争(「聖戦」)と、近隣国の植民地支配を積極的に推し進めることだ。

まさか「ヤタガラスに共感しろ」とでも…?

製作者としても、過去の『メガテン』に出てくる架空宗教「メシア教」のように、「ヤタガラスは一見良さそうでも、実は怖ろしいもの」として描きたかった節はあるのだろうが、過去の『メガテン』とは異なりヤタガラスに従う展開しか用意していないのはおかしい。日本と天皇を護らない話を入れると右翼に襲撃される恐れがあるからなのか。
実は、製作者は「ヤタガラスに共感して欲しい、国を護ることは素晴らしいと感じて欲しい」と思って作ったのではないのか、とも思える。そうだとしたら、いったい何を考えているのか。
だいたい、ヤタガラスに共感出来るのは天皇好きの右翼だけだというのに…。やはりこのゲームは右傾化した今の日本には相応しくないものだ。

2021年10月26日火曜日

なぜ反天皇制の者が某皇室女子と一般人の結婚を祝っているのだろう…?

なぜ反天皇制の私が…


某皇室女子が、渦中の某一般人と結婚したそうだ。結婚反対の皇室ファンにも負けずに意志を貫き、結婚に至ったことは目出度い。
だが、これを言っている私は反天皇制の者である。そして結婚を祝わず相変わらずバッシングを続けているのが結婚反対派の皇室ファン…、という、いびつな構造がある。これはそもそも天皇制自体が、そして皇室自体がいびつな構造であることの証明では無いのか。

恐らくヤタガラスは結婚を祝うどころか…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)に出てくる味方組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)は大正天皇を守護する組織であるが、もしヤタガラスが戦後にも生き残って天皇家を守護していたとしたら(戦後には解体されていると思うが)、某皇室女子との結婚には反対してバッシングする側になるであろう。ヤタガラスは恐らく「彼女が某一般人と結婚したら天皇制と皇室が崩壊する」と考える(ただの妄想に過ぎないが)立場だろうからね。そう考えれば、ヤタガラスもまたいびつな構造の組織だと分かるのでは無いか。それが味方なのはやはり問題があると考えている。

2021年10月3日日曜日

天皇家が特別だと思っているからこういうことになるんだ…。やはり天皇制は廃止一択であろう

天皇家の人間だけ特別扱いするから…


皇室の某女子が一般人の某氏と結婚することに対して、主に皇室ファン、右翼、天皇好き、マスコミから「皇室の品格を守るために結婚反対」とバッシングされて、そのせいで某女子にトラウマを残したと発表されたが、それの影響なのかYahooも「ヘイトコメント止めろ」なんて文面を発表している…。今まで韓国ヘイトコメントは散々放置していたくせに今更何を言うか! コメント欄閉鎖すればいいだけの話だ。
やはり、天皇家の人間だけ特別扱いしているからこういうことになる。天皇家、皇室へのバッシングと比べれば韓国ヘイトなど大したことないと考えているのだろう。こんなことになるから天皇制は廃止すべきなのだ。天皇家が無くなると日本の伝統が無くなるだって? そもそも伝統でも何でもない。「天皇家は日本の伝統」というのは、近代になって捏造された説だ。

もし天皇制が廃止された日本だったら…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下 『超力兵団(Soulless Army)』)は間違いなく、戦後も天皇制が残り、未だに「天皇家、皇族は特別」とされる日本だからこそ出て来た作品なのだ。何度でも言うがこのゲームは「大正天皇崇拝組織を味方として、天皇を救い、天皇にまつろわぬ者を倒し大日本帝国を救うゲーム」だ。
もしも戦後、天皇制が廃止されて「やんごとなき身分の人間」が存在しない日本だったとしたら、『超力兵団(Soulless Army)』は発売されることは無かっただろう。日本人の多くが「天皇家は特別、天皇によって日本は守られている」なんて、捏造された話を信じている日本だからこそ、『超力兵団(Soulless Army)』のようなゲームがリリース出来るのだ。

2021年9月22日水曜日

そもそも植民地支配の怖ろしさを知らないから、天皇守護組織が味方であることの問題点も分からないのだろう…

植民地支配は悪だから…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)で、大正天皇と日本守護組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)が味方であるのは問題だと繰り返し書いても、日本による植民地支配について何も知らないオタクには分からないのだろうなぁ…。
日本による植民地支配は「天皇の名の下に、八紘一宇達成のために」行われた。八紘一宇とは「天皇を父、国民を子どもとして、全ての世界を一つの家にする」という思想だ。天皇の名の下に行われたのだから、当然このゲームの世界ではヤタガラスにも植民地支配責任は生じる。そして植民地支配は悪であるから、「植民地支配で日本はいいこともした」なんて言い訳は通用しないのだよ。

植民地支配の実態を知らないのか?

日本による植民地支配の実態とはどういうものか。ゲームの舞台である1931年当時であれば、韓国や台湾の文化を破壊し、日本の文化や天皇崇拝を押し付け、逆らう人間を弾圧して拷問、殺害し、土地を奪い、搾取することだ。さらにゲーム上の将来は、中国も侵略して植民地にするであろう。これが実態だ。その責任はヤタガラスも、ヤタガラス配下のライドウも負うことになる。ライドウにその自覚はあるのか? 無いとすればもうヤタガラス配下のデビルサマナーなど止めてしまえばいい。
植民地支配の実態を知れば、ヤタガラスが味方であることの問題も分かるはずだが。しかし日本人は日本と近隣国の近代史をろくに勉強していないから…。

2021年9月16日木曜日

天皇や天皇家ゆかりのものをゲームに出すと、天皇系スピ好きの人にばかりウケたり、「天皇系スピの宣伝」と言われかねないのだが…

天皇や天皇家はスピリチュアル好きの人にもウケやすい…


日本では「天皇や天皇家は霊的な力を持っていて、日本を護っている」といった、天皇・皇室関連のスピリチュアルネタが存在しており、愛好家も居るようだ。
これはまさに『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)で、大正天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)が「霊的な力で日本を護っている」設定の元ネタなんじゃないか? でも、こういうネタはスピリチュアル系の人にばかりウケてしまいがちなんだよなぁ…。

このゲームでは「天皇に霊的な力があるのは本当」ってことに…

天皇関連スピリチュアルなんて、現実じゃ胡散臭いものでしかないけど、このゲームではそれが本当になっているとしか考えられない。『メガテン』では神も悪魔も実在するし、超常現象も普通に発生するわけだし…。
つまり、ヤタガラスが日本を護ることが出来るのは、実は「ヤタガラスが守護している天皇に霊的な力があるから」なのではないのか? 天皇が居なくなっては日本守護が出来なくなるので、第七話で「呪われて危機に陥った大正天皇を必ず救え」とライドウに命じた…、と考えれば合点が行く。
ゲーム中では「天津金木」「祝詞」など、天皇家スピリチュアルにハマっている人が好きそうなものが出てくるが、こういうのも「天皇家スピリチュアルを宣伝している」と見なされて嫌われる可能性もあるとは考えなかったのだろうか?

2021年9月9日木曜日

マスコミが嫌韓・嫌中・反北朝鮮言説を垂れ流す時代には『ライドウ(Raidou)』シリーズは復活させるべきでは無いのだ…

嫌韓・嫌中・反北朝鮮を煽るマスメディア…


近年は、別に右翼媒体では無い一般マスコミでさえも「中韓は反日」だの「北朝鮮は日本を狙っている悪の帝国」だのと嫌韓・嫌中・反北朝鮮言説を垂れ流し、韓国ヘイト・中国ヘイト・北朝鮮ヘイトを煽るような時代である。嫌韓・嫌中・反北朝鮮思想に染まっているのは何も「右翼やネトウヨだけでは無い」時代…。
そんな右傾化した時代に『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)というゲームを復活させてはならない。何度でも書くが、これははっきり言えば「軍の大元帥である大正天皇や、侵略国家・大日本帝国を救う右翼ゲーム」だから、今の日本には相応しくない。右傾化している時代には相応しいように見えて「相応しくない」とは、どういう意味か? それは…。

「韓国ヘイト・中国ヘイトを煽るゲーム」になる恐れがある

そう、右傾化した今の時代では、このゲームに触発されて「韓国ヘイト・中国ヘイトを始めるゲーマーが出てくる可能性」が、2006年と比較すると高くなっているのが問題なのだ。
特に右翼媒体には触れないノンポリの一般人であっても、一般マスコミが嫌韓・嫌中・反北朝鮮言説を振りまくものだから、「北朝鮮は怖い、経済制裁は当然だ、北朝鮮と繋がっているらしい朝鮮学校は無償化しなくていい、反日の中韓とはもう断絶した方がいいのかも」なんて考えている可能性がある。つまり右翼でなくても今の人たちは「ややウヨっているのがデフォルト」になっているとしか考えられない。無論、日本の右傾化に反発する人々も居るわけだが、それは少数派だろう。
万一このゲームを復活させた場合、その「ややウヨった人たち」及び「バカウヨ」どもに「刺さる」可能性が高い。そして「天皇にまつろわぬ神を倒し、天皇と大日本帝国を護るライドウは素晴らしい。やはり大日本帝国と天皇は偉大だ。彼を見習って天皇嫌いの『反日』日本人と在日を排除しよう。そして次は、ライドウが中韓を滅ぼすようなゲームを作るべきだ」などと、あからさまな中韓ヘイト言説を垂れ流す者も現れそうだ。私はそれを懸念しているからこそ、ライドウは好きだが『超力兵団(Soulless Army)』及び続編、『ライドウ』シリーズ復活に反対し続ける。

2021年9月8日水曜日

「過去のことは今の人間には関係無い」って言うなら、空襲と原爆のことも忘れてみろ! それが出来ないならば「昔の侵略戦争や植民地支配のことは忘れろ」などと中韓に言う資格は無い!

昔のことは今の人間には関係無いって? 関係あるだろう…


ネトウヨ・バカウヨ連中は中韓の人に対してよく「かつての日本が中韓を侵略して植民地にしたことなど今のお前たちには関係無いだろう」と言うが、これこそが大きな過ちなんだよ。この言葉は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で鳴海が言うセリフとそっくりである。
繰り返すが鳴海は第拾話で、天津神の子孫・神武天皇に日本から追放され日本を憎む神・スクナヒコナに対して「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と言い放ってしまうのである。
そもそも、過去の歴史は今と繋がっているのだから、今の中韓の人にもかつて日本がやった侵略戦争のこと、植民地支配のことは関係がある。日本の侵略と植民地支配(日本は中韓に侵略し文化を根こそぎ奪おうとしたのだ)によって、その後の中韓の歴史は大きく変わったからだ。もし日本の侵略が無かったら、今の中韓の姿もまた違ったものになっていただろう。もしかしたら朝鮮戦争も起きず、韓国と北朝鮮に分断されることも無かったかも知れない。そして今の日本人には直接の加害責任は無いとしても、「中韓に加害した者たち」の子孫であることは事実だし、それが今の日本にも影響を及ぼしている。

それを言うなら空襲と原爆のことも過去のことだから、今の日本人には関係無いことになるよな?

バカウヨどもは、中韓に対しては「昔のことは忘れろ」と言うが、逆に日本が空襲や原爆投下に見舞われたことについてはしつこく「アメリカが悪い」と責め立てる…。これはダブルスタンダードだ。「今の人間には昔のことは関係無い」なら、「空襲や原爆のことも今の日本人には関係無い」ことになるのだがねぇ? しかも原爆投下に至った原因は「昭和天皇がなかなか戦争を終わらせなかったこと」なのにね。アメリカだけが悪いのでは無かろう。
本気で中韓に対して「昔のことは忘れろ」と言うならば、まず自分自身が「空襲と原爆のこと」を一切忘れてアメリカを責めるのを止めるべきだな! それが出来ないならば中韓に対して「昔のことは今のお前たちには関係無いから忘れろ」と言う資格は無い!
結局、バカウヨには「日本の加害史は忘れたい、しかし被害史は忘れたくない」という思いしか無いのだ。侵略の被害者であるスクナヒコナに「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」としか言えない鳴海もそのタイプであろう。そんな男が、まだ未成年のライドウを保護するのは好ましいことでは無い。

2021年9月7日火曜日

鳴海に育てられるとライドウは右翼化しそうだから心配だなぁ…。まあヤタガラスに仕えている時点で右翼なんだけど…

鳴海から悪い影響を受けそうだから心配だ…


昨日の記事。


ここから引用する。
ネットを見ていると、「明らかにバカウヨとしか思えない親が、子どもを歴史修正主義・嫌韓・嫌中のバカウヨに育てようとしている」ケースが時折見られる。

そう、明らかにバカウヨの親が子どもをバカウヨにしている例がある。

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の第拾話で、主人公・ライドウの上司である探偵の「鳴海」は、敵の「スクナヒコナ」(かつて日本に侵略してきた神武天皇に追放された神。日本への復讐心を持つ)に対して「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」などと、まるで嫌韓・嫌中のネトウヨみたいなセリフを言うわけだが、鳴海に保護されているライドウには悪影響があると思う。侵略の被害者に対してこのように言い放つ鳴海を見たライドウは、将来右翼化しそうだ…。まあ、天皇守護の超國家機関ヤタガラスに仕えている時点で実質的には右翼なのだが。

敗戦後「昔の日本がやったことは戦後生まれの日本人には関係無い…」と言い出しそう

このゲームの未来で日本が戦争に負けた後、鳴海やライドウはどこへ行くのだろうな。もしかすると戦時中は二人とも召集されて戦地で人殺しをしたのかも知れない。無事に日本に帰ったとして、探偵業を続けているとは限らない。筑土町も焼き払われている可能性があるから。私は、敗戦後はライドウはデビルサマナーを辞めると考えているが、鳴海も探偵を辞めているかも知れない。
そしてさらに未来、戦争のことが忘れ去られようとしている頃、ライドウと鳴海はあの戦争のことをどのように考えるのか。もしかすると「確かに我々は戦争で他の国に酷いことをしたかも知れないが、それは戦後に生まれた日本人には関係無いことだ…」とか、「いや、日本のやった戦争は正しかったのだ」と言う可能性はある。鳴海の第拾話でのセリフを見れば、そのような予測は成り立つ。

2021年9月6日月曜日

最近は「明らかにバカウヨとしか思えない親が、子どもをバカウヨに育てている」ケースが見られるが、その子の将来が心配だよ…。そんなバカウヨ二世(笑)には『ライドウ(Raidou)』シリーズはプレイさせたくない…

バカウヨがバカウヨを育てているなんて最悪じゃん…


ネットを見ていると、「明らかにバカウヨとしか思えない親が、子どもを歴史修正主義・嫌韓・嫌中のバカウヨに育てようとしている」ケースが時折見られる。あれはさすがに最悪だと思った。将来その子がどうなるのか目に見えている…。親の洗脳から解かれればいいのだが…。カルト宗教を信じている親子もあんな感じなのだろうか。
今のところバカウヨ、ネトウヨ層は中年が中心だろうが、バカウヨに育てられたバカウヨ二世が増えると「バカウヨ・ネトウヨの低年齢化」が進みそうなのが嫌だなぁ…。

バカウヨ二世には絶対に『ライドウ』シリーズ…特に初代はプレイさせるわけにはいかない!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は、明らかに「バカウヨ・ネトウヨの若人には好まれやすい要素の多いゲーム」だ。戦前日本が舞台であることも、天皇と国体保持組織・超國家機関ヤタガラスが味方であるところも、第七話で大正天皇を救えと強要される話も、天皇にまつろわぬ者を倒し大日本帝国を救うコンセプトも、すべてがそうだ。
バカウヨ・ネトウヨの若人ゲーマーがこのゲームをプレイすると、「天皇にまつろわぬ者を倒し天皇と国体を救う内容は素晴らしい」と称賛する可能性が高い。発売当時すでにそんな若人が居たかも知れないが、その若人が今では親になって「バカウヨ二世」を育てている可能性だってある。
この先、バカウヨ・ネトウヨの若人ゲーマーは増えるかも知れない。そんな時代に『ライドウ(Raidou)』シリーズ…、特に『超力兵団(Soulless Army)』は復活させないで欲しい。バカウヨ・ネトウヨ化した若人ゲーマーには絶対にプレイさせたくないから。

2021年9月5日日曜日

このゲームが右翼っぽいとか、天皇崇拝を美化しているっていうのは客観的な事実であって「独自解釈」では無いのだけど…

「独自解釈」では無く客観的な事実だろう…


私がブログで『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)は「天皇崇拝を美化している、右翼向けゲームである」と書くと、「それは桐嶋氏の独自解釈、主観だろう」と言う人が居るかも知れないので一応反論しておくが、これは私の独自解釈や主観では無く客観的な事実だ。
今回はそれについて詳しく述べたい。

第七話を見て「天皇崇拝を強要している」と思わない方が不思議だ…

まず、何度でも言うがこのゲームの第七話は「大正天皇としか考えられない『日本にとって重要な御方』を命懸けで救え」と、主人公・ライドウの味方をしている日本守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)に強要される話である。
この命令は絶対に逆らえないことと、味方キャラクターであるヤタガラスの使者や川野定吉(海軍兵)のセリフを詳しく検証すれば、「ヤタガラスは『天皇は命懸けで救わねばならぬ存在』と見ているわけだから、天皇を神聖視していることは間違いない」と分かるのではないか? つまりヤタガラスは間違いなく「天皇を現人神とする天皇崇拝組織」(国家神道にそっくり)であり、ライドウにも天皇崇拝・天皇守護を強制しているのだ。第七話を見て、このように捉えらえれない方が余程どうかしているよ…。
さらに第七話のみならず、このゲームの時代背景(1931年の日本が舞台。元号は架空の「大正20年」だが)や、軍人が多く出てくること、戦艦も登場すること、「天皇にまつろわぬ神(ナガスネヒコなど)を倒し帝都(大日本帝国の首都)を救う」ストーリーなども併せて考えれば、このゲームは明らかに「天皇好きの右翼受けを狙っている」のは事実じゃないか? 私だけの独自解釈では無く。
そして「天皇崇拝と、帝都(大日本帝国の首都)を救うことを美化する」のは、実質的には「天皇の名の下に行われる侵略戦争と植民地支配を美化していることになる」のも真実であろう。ライドウが大正天皇を救わずに、ヤタガラスと対立し滅ぼしに行く話であれば「天皇崇拝と戦争と植民地支配を批判するために作られたゲーム」となるのだが、このゲームにはそのようなシナリオは用意されていないのだから…。

2021年9月4日土曜日

「天皇守護組織が味方で何が悪い?」とか言う奴は、天皇制の問題と日本の近現代史をきちんと勉強しろよ…。天皇制の差別性も、日本の戦争も、天皇の戦争責任問題も何ひとつ学んでこなかったのだろう?

「天皇守護のヤタガラスが味方で何が悪い?」としか考えられない奴が多数派なのだろうけど…


私が『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)で「超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)という大正天皇守護組織が味方なのは問題だ」と言っても、「マウントを取りたいだけ」とか「それの何が悪い?」としか言わない奴らって本当に何様のつもりだよ…。ふざけるんじゃねぇよ。私がヤタガラスを批判しこのゲームの復活を阻止しようとしているのは、嫌韓・嫌中と歴史修正主義が蔓延り右傾化する今の日本を憂えているからだよ…。

まず歴史を勉強せよ。ただし歴史修正本は読むな!

まず、天皇制は身分差別制度であり、日本に住む私たちは「天皇と皇族より下の身分とされている」現実を知るべきだよ。天皇制があるから、様々な差別が無くならないんだよ。
そして、かつての日本は「天皇の名の下に」侵略戦争と植民地支配を繰り返した事実と、昭和天皇(大正天皇の息子)の戦争責任問題をきちんと勉強しろ。ただし「日本は植民地にいいことをした、侵略戦争では無かった」などという歴史修正本は読むなよ…。今はそれらの本ばかり目立つように書店に置かれているのは問題だ。
天皇制の問題点や、日本の近現代史を勉強すれば、『超力兵団(Soulless Army)』で大正天皇守護のヤタガラスを味方とすることの問題点も分かるだろう? ヤタガラスが味方なのは、差別制度を支持することと、天皇の名の下に行われる侵略戦争と植民地支配に加担することになるから問題なのだ。
私はたとえゲームであっても、「差別制度と侵略戦争、植民地支配に加担する主人公が出てくる」内容のものは許すことが出来ない。ライドウは好きだけど。

2021年9月3日金曜日

「このゲームの大正天皇は植民地を手放している」なんて説は通用しないよ。「偉大なる」明治天皇より受け継いだ植民地を、大正天皇が手放すはず無いだろう

この時代の日本は当然、台湾と韓国を植民地支配していた…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の舞台は1931年の大日本帝国であるが、元号は架空の「大正20年」となっている(史実だと「昭和6年」)。つまり、大正天皇が1931年になっても存命という設定だ(史実では1926年に死去)。
1931年だと、日本は台湾と韓国(朝鮮)を「天皇の名の下に」植民地支配していた。これは明治時代から続いており、日本の敗戦まで続いた。日本政府は植民地の人々から搾取を行い、それによって日本は発展したのだ。
このゲームで大正天皇と国体を守護している味方組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)は、当然その植民地支配にも関与していることになる。ゲーム上ではそんな描写は無くても、第七話で「天皇を救うようにヤタガラスに強要される」イベントを見れば、「ヤタガラスは天皇を護っているのだから、天皇の名の下に行われる植民地支配に反対するようなことは決して無い」と分かるはずだ。
なので、このゲームは「天皇の名の下に行われた植民地支配を正当化するような内容だ」と私は思っている。

「このゲームでは大正天皇は植民地を手放している」なんて都合の良い説が通用するはずは無い…

しかし、こういう話をすると「きっとこのゲーム上の日本では、大正天皇自ら植民地を手放しているのだから、ヤタガラスが植民地支配に関与しているわけない!」と言い出す者も現れるだろうが、そんな都合のいい説は通用しないよ。
大正天皇は、父である明治天皇から植民地を受け継いでいる。明治天皇は当時非常に尊敬されていた人物だ。その「誇り高き父より譲られた植民地」を、大正天皇が手放してしまうことは決して無いだろう。
もしもこのゲーム上の日本で、大正天皇が植民地を手放していたとしたら、植民地からの搾取が一切無くなるので、帝都は発展せず荒れ果てていたに違いないし、軍備も史実よりショボくなるので「超力戦艦ヤソマガツ」のような巨大戦艦(ロボットに変形する。元は海軍が捨てた戦艦らしい)も作れなかっただろう。
また、筑土町に居るNPC(軍人)と話すと、「我々の外国攻略の恩恵があってこそ、貴様らの平穏があるのではないか?」と言うことがある。ここで言う「外国」とは多分アジア圏のことだろう。これは「日本が起こした侵略戦争のこと」と、「日本は侵略の末に植民地にした国から徹底的に搾取し恩恵を受けていること」を現しているのだと思っている。そう考えれば、このゲーム上の1931年の日本でも、台湾と韓国からの搾取は続いているとしか思えないだろう。

2021年9月2日木曜日

「大正天皇をシナリオに深く関与させよう」とした時点で「右翼・左翼両方に配慮する」ことはほぼ不可能だから、最初から天皇は出すべきじゃなかったんだよ…

第七話のどこが問題かって? 大正天皇を救えと強要されることだよ…


何度も書いているが、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第七話は「敵に呪われて床に臥せっている、大正天皇としか思えない『やんごとなき身分の重要な御方』を救うように強要される」ストーリーだ。
これのどこが問題かって? 「反天皇制の人の怒りを買うこと」、この一言に尽きるだろう。

右翼左翼両方に配慮することはほとんど不可能だよ…、天皇をシナリオに絡ませた時点で…

このゲームのストーリーは、全体的に「右翼や天皇好きには配慮しているが、反天皇制の人には全く配慮していない」のは明らかである。第七話以外でも「天皇に逆らう者たちを倒す」イベントがあるからだ。
そもそも、大正天皇その人(ゲーム上では天皇とは言わずにぼかしているが)をシナリオに深く絡ませてしまったこと自体が問題だよ。天皇をゲームのストーリーに深く関与させた時点で「右翼・左翼両方に配慮する」ことはほぼ不可能だからだ。
大河ドラマや歴史もの小説などでは近代の天皇(明治から昭和まで)が出てくるものがあり、これらも天皇の描き方によっては右翼か左翼の怒りを買うことがある。両方に配慮するとなると、「天皇は出すとしてもストーリーには深く関わらないようにすること」ぐらいしか無いだろう。天皇を「主人公が護るべき人」として描くと左翼の怒りを買いやすく、「主人公が天皇を倒す話」は右翼の怒りを買ってしまう。
そう考えると、やはりこのゲームを作る時に「大正天皇の存在を深く関与させたシナリオを作ろう」と考えた時点で手遅れだった、としか言えない。天皇をゲームのシナリオに深く関与させるとなると、「右翼を怒らせないように天皇を護る話にする(その代わり左翼の怒りを買う)」(このゲームの話はこちら)か、「左翼を怒らせないように天皇を倒す話にする(その代わり右翼の怒りを買う)」のどちらかを選ぶしかない。また、シナリオ分岐でどちらでも可能にすると、右翼・左翼両方の怒りを買ってしまう…。両者を怒らせないシナリオを作ることはほぼ不可能だ。
なので、やはり「大正天皇を出すのは最初から止めておけば良かったのに…」というのが私が出した結論である。

2021年9月1日水曜日

韓国人のことを「しつこく謝罪を要求する人たち」とか言う日本人の方が問題なんだよ。謝罪しなければならないことを繰り返してきた日本人の責任だよ

韓国人のことを「しつこく謝罪を要求してくる厄介な人種だ」と蔑む日本人の方が余程厄介者だよ…


日本のバカウヨにとっては、韓国人は「日本に対して何かとしつこく謝罪を要求してくる厄介な人種」となっているらしい。

韓国が日本に謝罪を求めるのは大抵は正当なことであり、そもそも「かつて日本が韓国を植民地支配したこと」や、「徴用工問題」、「日本軍『慰安婦(性奴隷)』制度」などの清算が出来ず、謝罪や補償もせず、「靖国参拝」(戦争賛美神社への参拝)などの問題行動を繰り返す日本政府自身に問題があるのだが。政府自身が歴史修正主義に走っているのも問題だよ。そしてそんな政府に同調する右翼、バカウヨたち自身にも問題があると早く気付くべきだ。

第拾話の鳴海のセリフはまさにそれだよ…

以前も書いたけど、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で、主人公・ライドウの上司である探偵の男「鳴海」が、敵ボスである「国津神・スクナヒコナ(ゲーム上では「神武天皇の大和統一による被害者」となっており、天津の子孫である日本人を恨んでいる)」に対して「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と言うのだが、これは非常に問題があることは何度でも言っておこう。
このセリフは、日本のバカウヨが韓国人を「しつこく謝罪を要求してくる厄介な人種だ」と蔑むことと大して変わりは無い。「スクナヒコナは、直接的には何もしていない今の日本人にしつこく謝罪を要求してくる厄介な神だ」と言っているのと実質的には同じことだからだ。
別のブログでも書いたが、やはり第拾話で鳴海はスクナヒコナに土下座して謝るべきだったんだよ。「我々の遠い祖先が、あなた方国津神を大和から追放してすまなかった」と。未成年のライドウを預かる大人としてはそうするのが当然だろう。その方がライドウにとって良い手本になる。でも、あのセリフじゃあねぇ…。ライドウに悪い影響を及ぼしかねないので心配なんだよ…。


2021年8月31日火曜日

『メガテン』ではお馴染みの将門公は天皇家の血筋であるから「大正天皇を出してもいいだろう」と思ったんだろうか…?

『真・女神転生』や『真・女神転生II』では将門公が出てくる…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)以前の『メガテン』シリーズでは、死後「祟り神」となった「平将門公」(天皇家の血筋だという)が出てくるイベントがあった。『真・女神転生』(スーパーファミコン他)や『真・女神転生II』(SFC他)などがそうだ。それ故に「アトラスと『メガテン』シリーズは呪われている」という噂が聞かれるようになったのだが…。まあ実際そんな気がする。だって会社自体、存続の危機に陥ったことがあるし(「インデックス」時代に…)。

『超力兵団(Soulless Army)』では将門公は出てこないが、続編『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王(Devil Summoner 2: Raidou Kuzunoha vs. King Abaddon)』(PS2)では隠しイベントで登場し、敵対するが倒せば悪魔合体で生成出来るようになる。

『超力兵団』で突然大正天皇を出したのは「天皇家の血筋である将門を出してもいいなら天皇も…」と思ったからか?

『超力兵団(Soulless Army)』以前の『メガテン』で、天皇が直接出てくるものは存在していない。しかしなぜ『超力兵団(Soulless Army)』ではどう考えても「大正天皇としか思えない重要な御方」(第七話参照。天皇とは言わずにぼかした描き方になっているが)を出したのだろうか? このゲームの時代背景的には「天皇が神だった時代」なので、出した方がシナリオが盛り上がるだろうと思ったのか、はたまた「今までの『メガテン』で、天皇家の血を引く将門公を出していたのだから、天皇を直接出してもいいだろう(ただし天皇とは直接言わない)」と思ったのか…。
だが何度でも言うけど、やはり多少ぼかした描き方であっても「天皇を直接『メガテン』に出す」のは危険すぎたのだ。私のような「反天皇制」の人間や左翼に見つかった時のリスクが大きいのと、嫌韓・嫌中の右翼やネット右翼にばかり好かれてしまうから。

2021年8月30日月曜日

第七話の鳴海は、実はヤタガラスと海軍の奴らとグルだったのかも知れない…。そして第七話を見ればヤタガラスは怖ろしい組織だって分かるだろう?

鳴海はむかしは陸軍に居たのだから、一般人とは違うはずだが…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第七話は、主人公・ライドウの上司である探偵の男「鳴海」がケガをした状態で「鳴海探偵社」(物語の拠点となる施設)に帰ってくるところから始まる。
これは、実はライドウの味方をする日本守護組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)と、ヤタガラスと繋がっている海軍の作戦であった。わざと海軍兵に鳴海を襲撃させて、彼を救いたければ「名も無き神社」へ来て「敵の呪いにかかったやんごとなき御方(どう考えても大正天皇である)」を救うように、と誘導するためだ。つまり鳴海は「天皇を救うための人質」とされたことになる。
ゲーム上では言わないけど、もしライドウが天皇を救う命令に従わなければ鳴海を殺すつもりだったのだと私は見ている。ヤタガラス関係者の海軍兵・川野定吉が「君が協力してくれれば彼もこれ以上苦しまなくて済む」などと言っているところからすればそうなる。つまりヤタガラスの命令を聞かなければ彼は死ぬかも知れない、と。
ただ、第拾話で分かるが鳴海は元々陸軍に居た人間だから、一般人とは違うはず。彼なら海軍兵が襲ってきても返り討ちにして、無傷で帰ってくることも可能だと思うのだが…?

実は鳴海もグルだったんじゃないかと思う…

私が思うに、実は鳴海もヤタガラス及び海軍とグルだったんじゃないか?
鳴海自身も、あの「やんごとなき御方」は天皇だと分かっていて、重要な御方だからどうしても救わないといけないことも分かっていた…、だが「天皇を救うために呪いを引き受けよ」と直接ライドウに言っても反発されるかも知れないから、わざと海軍兵にあまり抵抗せずにケガをして探偵社に戻り、ライドウに自分のことを心配させて「鳴海を救うために名も無き神社に行くように」誘導した、という可能性はあると思う。
でも、大正天皇を救ったとしても、鳴海のケガがすぐに回復するわけでは無いし、万一鳴海がケガのせいで死んだとしても絶対にヤタガラスは責任を取らないであろう。そう考えるとやはりヤタガラスは怖ろしい組織なのだ。

2021年8月29日日曜日

そもそも「呪いにかかっている」のであればさっさと祓えば済む話なのだが、なぜライドウにその呪いを負わせるのか? やはりヤタガラスの思想は教育勅語と同じく「天皇は神だから、臣民はその身を犠牲にしてでも護らねばならない」だろう?

第七話は何度思い返しても胸糞悪い話だ…


訳あって『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の第七話について改めて調査しているのだが、何度思い出してもあれは吐き気がするほど胸糞悪い話であり、私は絶対に許すことは出来ない。
これは何度でも言うが「敵に呪われた『大正天皇』(ゲーム上では「海軍と日本國にとって重要な御方」とぼかしているが間違いなく天皇だ)を命がけで救えと『超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)』に命じられる」話だ。逆に言うとこれは「右翼に喜ばれる話」なのも嫌なんだよ。
もう一度第七話でヤタガラスの使者が言うセリフを調べてみると、「呪いは祓えば治まる」みたいなことを言っているのに気付いた。それならさっさと呪いを祓えば終わる話なのに、なぜ「主人公のライドウがその身に呪いを引き受けて術者を倒しに行かなければならない」のか?

やはり「天皇は現人神だ」と思っているからだろう?

これは、表向きには「天皇の身に降りかかった呪いをその身に引き受けることで呪いの元を追い、呪いをかけた術者を捜し出すため」と言われるのだが、本当の理由は「天皇は神で、日本にとって重要な御方だから、その身を犠牲にしてでもお救いしなければならない」と主張するためだろう。
そもそもヤタガラスのモデルは「天皇を現人神として崇拝させた国教・国家神道」としか思えない。だから、ヤタガラスの思想もまた国家神道と似たようなものであり、国家神道から生まれた「教育勅語」とも似通っているのであろう。教育勅語の教えには「臣民は、日本に危機が迫ったらその身を捧げて国家と天皇・皇室を護りなさい」というものが含まれている。どう考えても第七話のシナリオにそっくりである。
第七話をこのような「ライドウが呪いを引き受け、身を犠牲にしてでもその『日本國にとって重要な御方』を救う」話にしてしまった以上、「あの『御方』は大正天皇以外の何者でも無い」と確定しているのだから、もはや「あれは天皇では無い」という言い逃れは出来ない。私はこのような「天皇家を神聖なものとし、大正天皇を救うために身を犠牲にすることを称賛する右翼ゲーム」としか思えない、この『超力兵団(Soulless Army)』の復刻には一切反対するし、『ライドウ(Raidou)』シリーズ自体の復活にも反対する。

2021年8月28日土曜日

第七話のあらすじに「我々に超過勤務手当て頂戴」と書いてあるがその程度で済む話かよ? それどころじゃなくて天皇を救えば将来戦争が始まるのに…

第七話は間違いなく「大正天皇を救う」話だ。儀式の名前が「大祓い」だから分かるだろう


何度も言っているけど、どんなに誤魔化しても『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第七話が「呪いにかかった大正天皇を命がけで救えと超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)に命じられる話」だという事実は揺るがないよ。ゲーム上では天皇とは言っていなくても。その証拠の一つとして、「ヤタガラスの使者のセリフに『大祓い』という儀式の名前が出てくること」がある。

本来は「大祓」(おおはらえ、おおはらい)と書くが、これは穢れを祓う神道儀式であり、神社で行われるものだが、宮中でも行われる儀式である。第七話で宮中儀式の名が出てくるだけでも「この人物は大正天皇では無いのか?」と分かってしまう人も居るはずである。

「超過勤務手当て」だけで済む話では無かろう…。人生を返せ、未来を返せと言うべきだ

第七話が終了した後、鳴海探偵社で第七話のあらすじ(鳴海が執筆したことになっている)を見ると最後に「我々に超過勤務手当て頂戴」とある。これは前も言ったが、第七話の序盤でヤタガラスの関係者である海軍の人間によって鳴海が怪我をさせられて、いわば「天皇を救うための人質とされた」ことと関係がある。しかし超過勤務手当てだけで済む話なのか? いや、それどころでは無い。鳴海のみならずライドウもまたこの件でヤタガラスにより酷く傷つけられたのだから、人生そのものを返せと言うべきだろう。
さらに問題なのは、天皇を救って天皇家を存続させれば、後に起こる日中戦争も、アジア・太平洋戦争も避けることが不可能になる点だ。大正天皇は軍の大元帥なのだし(ゲームでは海軍のみとされているがいずれは陸軍も指揮するようになるかも)、いずれ昭和天皇になっても変わりはしない。ヤタガラスは天皇を守護している組織だから、代替わりしても天皇守護は続けるだろうし、天皇が始める戦争(聖戦)に反対するはずが無い。
戦争になれば、鳴海もライドウも空襲により命の危機に晒されるし、「赤紙」によって二人とも召集されるかも知れない(鳴海は元陸軍関係者らしいが)。もし二人とも「聖戦」によって死んでしまったとしたら、それもすべてヤタガラスの責任になるのだ。例えそんな事態になろうとも、ヤタガラス関係者は一切責任を取らないだろうけど。本質は「天皇と国体さえ護れればいい」という組織なので。そう考えれば「超過勤務手当て」どころで済む話じゃないって分かるのではないか?

2021年8月27日金曜日

昭和天皇の側近であった軍人・阿南惟幾は切腹して裁きを免れたのだが、もしヤタガラスに「天皇陛下にお詫びするために自刃しろ」と命じられたらどうするのだ?

阿南惟幾は自刃したため裁かれなかったが…


2015年の映画『日本のいちばん長い日』(原田眞人監督、半藤一利原作)でも描かれているが、昭和天皇の側近であった軍人・阿南惟幾は終戦当日に切腹して死亡したため、東京裁判で裁かれることは無かった。もし自刃していなかったら、彼も囚われて裁かれ死刑になっていたかも知れない。彼が自刃したのは「天皇にお詫びするため」だろう。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の世界でも阿南惟幾はきっと存在するだろうけど、やはり終戦当日に切腹するのだろうか。

もしヤタガラスの上層部から自刃を命じられたらどうする?

『超力兵団(Soulless Army)』の主人公・ライドウの味方をするのは大正天皇守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)なのだが、このゲーム上の将来でも確実に「昭和天皇」が即位する日が来るだろう(ゲーム上では大正時代が延ばされているが)。そして天皇が代替わりしてもなお天皇守護を続け、「聖戦」(天皇の戦争)を支持することになろう。
そして日本が戦争に負けたらどうなるのだろう。もしかしたら、ヤタガラスに関わった者には「天皇陛下にお詫びするため、全員自刃しろ」と、上層部より命令が下る可能性はある(その後上層部の者も自刃するかも知れない)。無論、ライドウでさえも例外では無い。万一そんな事態になったら、ライドウはどうするのか? 命令に従うか、あえて逆らって生き延び、ヤタガラスを抜け出すのか…。

2021年8月26日木曜日

「平和の少女像設置」や「天皇の写真を燃やすこと」は右翼によると「日本人を傷つけるもの」らしいが、こう言う奴らには「天皇を救う話は反天皇制の人や在日の人を傷つける」という主張は理解出来ないのだろう…

「表現の不自由展」で…


一頃「表現の不自由展」という展示会が話題になっていた。「平和の少女像」を展示したり、「昭和天皇の肖像を燃やすパフォーマンス」などが右翼の怒りを買ったらしく、右翼からの脅し・妨害のため、会場によっては中止せざるを得なかったようだ。
右翼にとっては、日本軍「慰安婦(性奴隷)」制度を象徴する「平和の少女像を展示すること」や、「天皇の写真を燃やすこと」は「日本人を傷つけるもの」であるらしいが、さっぱり理解出来ない。かつて日本軍「慰安婦(性奴隷)」制度があっことを忘れぬための像のどこが日本人を傷つけるのだ? 昭和天皇は戦犯なのだから、肖像が燃やされても当然だろう(本当はそれだけでは済まなかったはずなのに…)

「このゲームは反天皇制の人を傷つける」という抗議は受け付けないのか?

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)は、端的に言えば「大正天皇守護組織・超國家機関ヤタガラスの命令で天皇を救ったり、天皇に歯向かう輩を倒して国体を保持する」のが目的のゲームだ。このゲーム内容は、「反天皇制の人や、在日の人、中韓の人を傷つけるものである」と私は思っているが、どうせ右翼には理解出来ないだろう。
「天皇好きな日本人を傷つけるから止めろ」という抗議には簡単に屈してしまう者は多いのに、なぜ「反天皇制の人を傷つけるから止めろ」という抗議はなかなか受け付けてくれないのだろうか。「右翼の抗議は怖いが、反天皇制の人や左翼の抗議は大したことは無い」とでも思っているのか?

2021年8月25日水曜日

もしも昭和天皇が裁かれて処刑されたとしたら、ヤタガラスの関係者もまた同じような運命を辿るのかも知れない。ライドウでさえも例外では無いのだ…

もしも東京裁判で天皇が裁かれていたとしたら…


日本の敗戦後、アメリカはあえて昭和天皇を裁かず、軍部の人間などを裁き処刑したのだが、もしも昭和天皇が裁かれて処刑されていたとしたら、日本の未来もまた違ったものになっていただろう。天皇制は廃止されたかも知れない。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)のラストダンジョン「アカラナ回廊」(ゲーム上での未来を垣間見ることの出来る場所)では東京裁判は描かれないが、将来この裁判も確実に起きるだろう。このゲームの場合、その裁判は史実とはまた違うものになる可能性はあると思う。

天皇を守護していたヤタガラスの関係者も処刑される…?

『超力兵団(Soulless Army)』に出てくる、主人公・ライドウの味方をしている「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)は「大正天皇と国体を守護する組織」なのだが、このゲームの将来、天皇が代替わりしても相変わらずヤタガラスは天皇守護を続けるだろう。そして天皇が戦争を始めると言ったら止めることはしない。「天皇守護」とはそういうものだ。
このゲーム上での戦後、もしも東京裁判で天皇の戦争責任が裁かれて処刑されるならば、天皇を守護していたヤタガラスの関係者も全員捕らえられて裁かれ、処刑される可能性はある。そうだ、それはライドウも、鳴海も、ヤタガラスの使者も、川野定吉(海軍兵士)でさえも例外では無い。
もしも、ライドウに対して「軍の大元帥である天皇を守護する組織に仕えたこと自体が人道に対する罪である」との裁きが下ったとしたら、彼は何を思うだろうか。

2021年8月24日火曜日

鳴海は第拾話で「日本を破壊しようとする者たちと、ヤタガラスの両方に足搔いてやる!」と言うべきだったんだよ…

いくら「人として足搔いてやる」と言ってもカッコよくないよ…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で、敵のスクナヒコナを倒した後、仲間の「鳴海」(探偵の男)と話すとこんなことを言う。

「神だなんだの復讐やら、一握りの奴らの都合やら…。そんなもんで世の中の皆が振り回されていいわけがない。ヤタガラスの指示なんかじゃない、俺は一人の人間として足掻(あが)いてやる!」 

「一人の人間として足搔いてやる」…、一見カッコいいことを言っているように見えるけど、私に言わせてもらえば全くカッコよくないよ…。
というのも、このセリフは結局のところ、日本と天皇を守護する「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)と同じこと(敵対勢力から日本を救う)を今後も自分が続ける、と言っているわけだからね。

「日本を破壊する者にも、いずれ日本を破壊に導くヤタガラスにも足搔いてやる」、と言わなければ…

何度も言うが、このゲームの時代(1931年の日本。元号は架空の「大正二十年」)において「天皇を守護する」とは、「将来天皇の名の下に行われるアジア・太平洋戦争に積極的に参加する」ことを意味しているので、「ヤタガラスに従い続ければいずれ戦争に負けて大日本帝国は消滅する」という未来が確定してしまう。そう、ヤタガラスを滅ぼさない限り、いくら「日本に仇名す輩」を倒したとしても将来の日本崩壊は免れない。これはラスボスの「伽耶に憑きし者」も言っていたことだ。
鳴海は第拾話で「現在日本を破壊しようとする奴らにも、将来日本を破滅させるヤタガラスにも足搔いてやる!」と言わなければ何の意味も無いってことだよ。そして「ライドウよ、俺には何の力も無いから、お前が両方を滅ぼしに行ってくれ…」とライドウに頼むべきだった。

2021年8月23日月曜日

「スクナヒコナは倒しても仲魔に出来ない」理由は何なのだろう? もしかすると「デビルカルテ」の存在が原因では…?

スクナヒコナはなぜか仲魔に出来ない…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)では、倒すと悪魔合体で仲魔に出来るボスキャラも居る。「アビヒコ」、「ナガスネヒコ」、「ヒトコトヌシ」、「ミシャグジさま」などがそうだ。だが、第拾話で戦う「スクナヒコナ」は仲魔に出来ない仕様である。これはどういうことだろう。他の国津神は仲魔になるのだが…。
単に、スクナヒコナは気味の悪いグラフィックだから「仲魔にしたくない」と思われてしまうから、かも知れないが、別の理由もありそうだ。

そもそもスクナヒコナの設定自体が本来とは違うので…

本来のスクナヒコナは、『古事記』によれば海から船に乗って渡って来て、「オオクニヌシ」と共に国造りをした後「常世の国」へと去った神だと言われる。決して「天皇に逆らったりするような神」では無い。また、「一寸法師のモデル」とも、実は韓国から渡ってきた「韓神」とも言われている。
もしスクナヒコナを仲魔に出来るようにしてしまうと、デビルカルテにおける解説もそのように書かなければならないが、そうなるとゲームのストーリーとは矛盾が生じてしまう。このゲーム上では「日本に復讐を誓う神で、敵将・宗像に憑依していた」ことになっているため、本来の「オオクニヌシと共に国造りをした」話とは合わない。「韓神」という説も書いてしまうと、「日本人のライドウが韓国の神を倒した」ことになるので、「このゲームは嫌韓を煽るものか」と思われかねないし…。もしかすると、そういう理由で「倒してもスクナヒコナは仲魔に出来ない仕様にした」可能性はあると思っている。

2021年8月22日日曜日

きな臭いパッケージの『メガテン』は『超力兵団』以降は無くなってしまったが、やはり警戒されるからか…?

『超力兵団』のパッケージだけ『メガテン』シリーズ中では浮いている…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)のパッケージには、敵の軍人・宗像が大きく描かれていたり、バックには戦艦が描かれていたりと、妙に「きな臭い、ミリタリー臭のするイラスト」が使われているが、他の『メガテン』シリーズでは見られない独特のものである。そしてその後の『メガテン』シリーズではきな臭いパッケージイラストのものは無い。『真・女神転生IV(Shin Megami Tensei IV)』(ニンテンドー3DS)、『真・女神転生V(Shin Megami Tensei V)』(Nintendo Switch)もそうだ。すべての歴代『メガテン』シリーズのパッケージを並べたら『超力兵団(Soulless Army)』だけ異様に浮いて見えるのでは。

やはりミリタリー系イラストは警戒されるから…?

『超力兵団(Soulless Army)』は『メガテン』中でもマイナーな作品であるが、パッケージの「異様な雰囲気」からメガテニストでも手に取らなかった人が多かったのも一因なのかも知れない。「日本の軍人とか巨大戦艦とか出てくるし、他の『メガテン』より何かヤバそうな雰囲気…。手に取りづらい…」と。
続編『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王(Devil Summoner 2: Raidou Kuzunoha vs. King Abaddon)』(PS2)ではきな臭さは無くなっており、先ほども言ったようにその後はきな臭いパッケージイラストの『メガテン』は出ていないが、理由は「『メガテン』にきな臭いパッケージイラストは合わないし、見た人から警戒されやすいから止めろ、と上層部に言われたから」という可能性はある。

2021年8月21日土曜日

ヤタガラスの掲げる「正義」は隣国を苦しめるものだ! そしてライドウには、「自分は隣国から見れば敵なのだ」という自覚を持たせるべきだ!

ヤタガラスの掲げる正義は隣国を苦しめるものだった…


日本のRPGにおいては「正義の味方の主人公が悪を倒す」という「勧善懲悪」ものが主流である。スクウェア・エニックスから発売されている代表的な日本のRPG『ドラゴンクエスト(DragonQuest)』『ファイナルファンタジー(FINAL FANTASY)』にしても基本はそうだ。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)も、結局のところは「天皇守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)に仕える正義の味方であるライドウ(Raidou)が、帝都に仇名す者を倒して平和を取り戻す勧善懲悪もの」であるが、問題はこのゲームにおける「正義」が、実は「日本の隣国を苦しめるもの」だという事実である。

ライドウには、「隣国から見れば自分は敵だ」という自覚を持たせるべき

このゲームの時代は1931年(元号は架空の「大正二十年」となっている)だが、この頃の大日本帝国は「八紘一宇達成のために」韓国や台湾を植民地支配していた。八紘一宇とは平たく言えば「天皇の名の下に全世界を一つの『家』として治める」こと。
そう考えれば、ヤタガラスに仕えるライドウは「日本から見れば帝都を護る正義の味方」であっても、韓国や台湾から見れば「八紘一宇の名の下に我が国を踏みにじる敵」となるのは明白であろう。しかしゲーム上ではそのような描写は一切出てこない。ラスボスの一人「伽耶に憑きし者」でさえもそのようなことは口にしない。
このような描写を入れると、「日本は隣国を侵略などしていない」と歴史を捏造する右翼やバカウヨに抗議されたり、隣国を苦しめている罪悪感からゲームを続けることが出来なくなるプレイヤーも出てくるかも知れないから、あえて描かなかったのか。しかし、私としてはライドウに「自分は日本では正義の味方でも、隣国の人が見れば敵だったのだ」という自覚を持たせるような展開を入れるべきだったと考えている。
例えば、在日韓国人(朝鮮人)の住人と帝都のどこかで出会って、「私の祖国は今、天皇の名の下に日本に支配されている…、あなたはどう思うか?」と言われるとか、ライドウの正体が「天皇守護組織に仕えるデビルサマナー」だと知っている在日韓国人から「天皇守護組織のために働く貴方も、隣国の植民地支配に加担しているのだよ…」と言われる、など。
このゲームの原点と言える『真・女神転生(Shin Megami Tensei)』(スーパーファミコン他)では必ずしも「ロウ(Law)」サイドが善、「カオス(chaos)」サイドが悪とは決まっておらず、プレイヤーが決めることであるが、なぜこの『超力兵団(Soulless Army)』ではプレイヤー自身が「何が正義か」を判断することが出来ないのか…。多分、天皇守護のヤタガラスに逆らえるような展開も入れると、天皇崇拝の右翼から襲撃されるとでも思ったのだろう。

2021年8月20日金曜日

「中韓の反日(抗日)勢力のせいで日本に嫌韓・嫌中が増えた!」という言説は日本に都合のいいように捻じ曲げた説に過ぎない。実際は「日本人は昔から中韓の人を蔑視していた」だけだよ!

 

(※画像は筆者のコレクションより。イメージです)

「嫌韓・嫌中が増えたのは中韓のせい」という説は嘘である

バカウヨがよく「日本に嫌韓・嫌中が増えたのは、中韓の人が歴史問題などで日本に反発することに嫌気が差しているからだ。嫌韓・嫌中は中韓の反日(抗日)勢力のせいだ」と言ったりする。かの故・大沼保昭(「女性のためのアジア平和国民基金」に関わったインテリ)氏もそのようなことを著書で書いていた。しかしこの説は間違っている。
実際は「大日本帝国時代に天皇を神とした頃から日本人は『日本がアジアで一番偉い』と思い込んで中韓の人を見下すようになり、その時から今に至るまで日本には嫌韓・嫌中が蔓延している。近年はネットが普及したため、それが顕著に表れるようになった」というのが正しい。そのくせ向こうの人に責任を押し付けるなよ…。そんなことではいつまで経っても日韓関係・日中関係は悪いままだ。

『超力兵団』の世界でもやはりそうなるだろうなぁ…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の世界(1931年の日本。元号は架空の「大正二十年」だが)だって、表向きには分からないだろうが「アジア蔑視」の空気はあるのだ。何せこの時代の日本は台湾と韓国を植民地として搾取し、韓国人も日本に大勢働きに来ていたが、日本人は在日の人たちを差別していたのだから。
「天皇が居るから日本はアジアで一番偉い。他のアジア圏の人は日本人に支配されて当然」というアジア蔑視の価値観が浸透した時代の日本では、大正天皇を守護し日本を護る味方組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)がどんな思想を持つのかは、表向きには言わなくても何となく分かるのではないか? 「天皇を守護する」時点で、その「天皇が居るから日本は偉い、日本がアジアを植民地支配するのは正しい」という思想を共有していることになってしまう。すなわちヤタガラスもまたアジア蔑視であろう。
「天皇と日本を護る」思想は、「抗日のアジア人とは対立する」わけだから、ヤタガラスの味方をするのは…、「アジア蔑視思想を共有すること」でもある…。ライドウはそれに気付いているのか?

2021年8月19日木曜日

明治もの、大正ものなどは警戒されやすいものだが、『葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)』シリーズ(特に初代)だったらさらに…

明治もの、大正もの、昭和ものは現代ものよりも「警戒されやすい」もの…


アニメ、マンガ、ゲーム、ラノベ、ドラマなど何でもそうだが、「現代時代を舞台にしたもの」より「明治時代、大正時代、戦中までの昭和時代」を舞台としたものは、一般層からは警戒されたり、嫌煙されることが多い(朝ドラ、大河ドラマなどの例外もあるが)。話の内容はどうであれ、「大日本帝国時代の日本を舞台としたもの」は戦争や軍人、戦闘機といったものが出てくることも多く、ミリタリー系のものを嫌う人はまず手に取らないだろう。
また、作者にそのような意図は無いとしても「明治時代や大正時代を称賛するために作ったものだろう」と言われることもある。近年は政府が「明治礼賛」を推進しており、明治時代の悪いところを覆い隠そうとしているので、それに危機感のある人からはさらに警戒されやすい。

『超力兵団』は時代背景的にただでさえ警戒されやすいものなのに、そのゲーム内容もまた…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は1931年の日本(元号は「昭和六年」ではなく「大正二十年」)を舞台としている、という設定だけでも一般層からは警戒されやすいのだが、さらにこのゲームの内容も問題だ。何度も言っておくが『超力兵団(Soulless Army)』は端的に言うと「大正天皇守護組織を味方として、天皇を救い天皇に逆らう者を倒して大日本帝国を危機から護る」ゲームである。
これが、政府が明治礼賛を推進し、自ら歴史修正主義に走り憲法改悪を目指し、北朝鮮を敵視し朝鮮学校を差別するようなこの日本に相応しいゲームと言えるか? 政府寄りの右翼っぽい人間が見れば「天皇に逆らう者を倒すこのゲームこそ、美しい日本には相応しい!」なんて言うのかも知れないが、「右翼だけを喜ばせ、中韓の人や天皇嫌いを怒らせるゲーム」は、やはりこの日本には相応しくない。だからこそ『ライドウ(Raidou)』シリーズ再生には反対している。

2021年8月18日水曜日

北朝鮮を敵視し、朝鮮学校も「反日教育をしている! 北朝鮮と繋がっている!」と攻撃し差別するような日本では、『ライドウ(Raidou)』シリーズは本来出してはいけないゲームだったのでは…

北朝鮮に対する経済制裁によって苦しんでいるのは市民なのだが…


日本政府はミサイル問題や拉致問題などでやたらと北朝鮮を敵視し、経済制裁を続けるが、それによって善良な市民が苦しめられていることは考えていないのだろう。北朝鮮は確かに怖い国かも知れないが、経済制裁ばかり続けて歩み寄ることすら出来ないのでは何も解決しない。
同時に、日本では朝鮮学校に対する差別が続いている。「高校の授業費無償化の対象に朝鮮学校を含めないのは差別」と訴えても退けるような国だ。
国が朝鮮学校を差別するのは「北朝鮮と繋がっている! 反日教育をしている!」と言いがかりを付けているから。北朝鮮と繋がっていて何が悪いというのか。歴史の事実を教えることのどこが「反日教育」なのか。

こんな国では『ライドウ』シリーズは「出すべきでは無かった」作品なのかも…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の敵将・宗像が第伍話で語る言葉を思い返してみよう。

「よいか、ライドウ、よく今の国家を考えてみよ。大多数の民衆は貧困にあえぎ、一部の権力者だけが富を得る。国家は次々と都合の良い政策を打ち出し、弱者を抑圧していく…。おかしいとは思わんか? 本来、国は弱者の味方となるもの。それがこの国では昔から違っていた…。天津の神々に、多くの者が討伐されていったという歴史があるのだ」

宗像のセリフは、ある意味では在日韓国人の言葉のようにも思われる。「天津の神々に、多くの者が討伐されていった」というのは、かつての日本が天皇の名の下に韓国を制圧し、植民地として韓国人たちを抑圧したことの暗喩にも聞こえる。
「国家は次々と都合の良い政策を打ち出し、弱者を抑圧していく…。おかしいとは思わんか? 本来、国は弱者の味方となるもの。それがこの国では昔から違っていた…」というのも、戦後、北朝鮮と朝鮮学校を敵視し在日韓国人差別を続ける日本国家のことのように思えてくる。
こんな民族差別の横行する日本では本来、端的に言えば「大正天皇守護組織を味方にして、天皇にまつろわぬ『反日勢力』を倒す」のがコンセプトの『超力兵団(Soulless Army)』は「出してはいけなかった作品」だったのではないか、と私は思っている。だからこそ『ライドウ(Raidou)』シリーズ再生には反対するしかない。
もしも、『超力兵団(Soulless Army)』が現代を舞台としたゲームだったしよう。そうすると「現代の天皇を守護している組織が味方で、日本を破滅から護ることが目的のゲーム」になるのかも知れないが、敵は「日本にミサイルを撃ち込もうとする北朝鮮のエージェントたち」だったりして…。さすがにこんなゲームは「北朝鮮や在日韓国人への差別を煽る恐れがある」として発売出来ないだろうが、本来の『超力兵団(Soulless Army)』のシナリオも良く考えればそんな話なんだけど。

2021年8月17日火曜日

「ナショナリズムを否定するな!」とか言っているバカウヨはただの「似非ナショナリスト」だよ…。そして『超力兵団』は「ナショナリズム肯定ゲーム」としか思えない…

「愛国者で何が悪い!」とか言ってるバカウヨは似非愛国者だよ…


バカウヨは「我こそは愛国者!」とか「愛国心を持って何が悪い! 反日が嫌いで何が悪い!」と言いたがる奴が多いが、はっきり言うとこいつらは似非愛国者だよ。「ナショナリズムを否定するな!」と言う割には韓国人と中国人の愛国心は否定するからね。「中韓の人の日本への反発(主に歴史問題に関すること)」「中韓の人の愛国心から来るもの」とは思っていないらしい。

だいたい、真の愛国者なら過去の日本の悪いところをちゃんと認めて「二度と過ちは繰り返さない」と誓い、中韓の人とも仲良くするものだよ。歴史修正主義の言説を世界にばら撒き、「平和の少女像」を攻撃するバカウヨは日本の評判を下げるだけだ。そのくせ「日本スゴイ」とか思い込んでるのって本当にバカだなぁ、としか。

このゲームは「ナショナリズム否定ゲーム」では無く「肯定ゲーム」だとしか思えないが…

以前書いた記事。


この記事で『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は「軍事社会や全体主義への警告だ、とする見方もあるだろうが、軍の大元帥だった天皇を守護している組織が味方である時点で台無しである」と書いたが、さらに言うと「このゲームはナショナリズム推奨ゲームでは無くナショナリズム否定ゲームである」とする向きもあるのかも知れない。しかし、このゲームの話はどう考えても「ナショナリズムを否定するようなシナリオ」では無いな。「天皇守護組織を味方として大正天皇を救い、天皇にまつろわぬ者を倒すシナリオ」のどこが「ナショナリズム否定ゲーム」なのだ? これでは「ナショナリズム推奨・肯定ゲーム」だろう。
『超力兵団(Soulless Army)』の第拾話で鳴海が「…宗像さんに悪魔がとりついていた、か…。一体、何があったんだろう。あの人はいつも国を想っていたのに…。この日本の為に…、という宗像さんの思い、それが悪魔に利用されたのだとしたら…。あまりに…、哀れじゃないか」と言うのだが、このセリフも「愛国心の行き過ぎを警告するもの」とはあまり思えない。私が思うに、むしろ「行き過ぎなければ国を想うのは大切なことだ」とでも言いたいのか? と。別に私は愛国心自体は否定しないが、行き過ぎると排他的になり、中韓の人などの差別に繋がる危険性があることは認識すべきだし、今の道徳教育で「郷土愛」の名の下に「愛国心」を子どもに教え込ませている事実も危惧しているのだ(今では「尖閣は日本の領土!」と学校で教えているらしいのも気がかりだ…)。


2021年8月16日月曜日

全国戦没者追悼式に今の天皇が出てきて「平和への思い」は言っても「自分の祖父が原因で大勢の人が殺された」とは言わない。ヤタガラス関係者は戦没者を追悼しないだろうが、ライドウは…?

全国戦没者追悼式で天皇が出てきたが…


昨日執り行われた「全国戦没者追悼式」で、天皇が出てきて「平和への思い」「戦没者への追悼」を述べていたが、本心からそう言っているのかどうかは分からないね。「戦没者に哀悼の意を捧げる」程度のことしか言わず、彼の祖父・昭和天皇が原因で、大勢の人が殺されたことについては絶対に触れないからね。
本気で戦没者を追悼するならば、「我が祖父の言動により戦争が起こり、多くの人々が殺されたことを心よりお詫び申し上げる」ぐらいのことは言うべきだ。

ヤタガラスは絶対に戦没者を追悼しないだろう…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)の天皇守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)は、戦後は恐らく廃止されているだろうが(モデルが国家神道だし…)、戦後になってもヤタガラスに関わっていた者らは「我々が天皇を護ってきたことが原因で、多くの戦没者を出したことをお詫び申し上げる」とは絶対に言わないだろう。奴らは結局、「神聖な存在である天皇」さえ生き延びてくれればそれで良かったのだろうし。大日本帝国は滅んだけど。
そしてライドウは、戦後何を思うのだろうか。彼も多分戦争に行かされることになるだろうが、無事に生きて日本に帰ったとして、焦土と化した東京を見たら絶望するだろうな。鳴海探偵社だって無事かどうかは分からないし、鳴海や朝倉タヱだって生き残っているかどうかは分からない。もしかするとこう思うかも知れない。
「私は…、東京を護ることが使命だったはずなのに…。だが、ヤタガラスの命令で天皇を救った結果こうなってしまったのだ…! 『ヤタガラスに従うことが東京を護ること』では無かった。ヤタガラスを滅ぼしておけば、東京を空襲から護ることが出来たに違いないのに…!」
彼は、元ヤタガラス関係者が戦没者に詫びないとすれば、怒りを覚えるだろう。そして自ら全国戦没者追悼式に出席し、「私は東京と人を護るという使命を持って、ヤタガラスに仕えてきた。しかしその結果、東京が空襲により焦土と化し、沖縄戦も勃発し、原爆が二度も落ちて大勢の人間が殺され、日本が一度滅んでしまった。そのことを心よりお詫び申し上げる」と語るのか?

2021年8月15日日曜日

私はライドウが好きだからこそ、過酷な現実から目を背けたくない。大正時代に甘い夢しか見られない人はライドウのファンになって欲しくないね!

 

(※画像は筆者のコレクションより。イメージです)

あえて過酷なことを書く理由は…

繰り返すが、私は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)の主人公・ライドウ(Raidou)のことは好きだけど、このブログや別のブログ(はてなブログ)では結構過酷なことも書いている。戦争のこと、植民地支配のこと、このゲームでは無かったことになっている関東大震災や朝鮮人虐殺のこと、天皇制が持つ差別性、不敬罪、特高など。
それには何か理由があるのか、と問われるならば、「ライドウが好きだからこそ、史実の戦前日本の過酷な面から目を背けたくないし、他のライドウファンもそれを受け入れて欲しい」と思っているからだ。

大正ロマンに夢を見てるだけの人はライドウに関わって欲しくない

このゲームのテーマには「大正ロマン・大正モダンをゲーム上で再現すること」(このゲームは大正時代が延長している設定なので、本当は「昭和初期の再現」と言った方が正しいけど)も含まれるのだろうけど、大正ロマン・大正モダンはあくまでも「大正時代の一面を切り取っただけのもの」であることは知って欲しい。実際は過酷な時代であった(明治時代だってそうだ。政府はやたらと明治礼賛したがるけど)。
大正ロマン・大正モダンに夢を見るのは結構だが、現実のことも正しく知って欲しい。夢を見ているだけで過酷な現実から目を背ける人はライドウのファンになって欲しくない。特に歴史修正主義や嫌韓・嫌中にハマっている人は…。

2021年8月14日土曜日

本気で「大日本帝国時代の日本の悪かったところを否定する」のであれば、ヤタガラスも日本も滅ぼすくらいの話でないとダメなんだよ…

このゲームは「戦前日本否定のため」ではなく「美化するため」に作ったと言われてもおかしくないので…


以前の記事。


「『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)は大日本帝国時代の日本を称賛するものでは無く、全体主義や軍国主義への警告が描かれている作品だ、とする向きもあるだろうが、私は否定する。なぜなら『大正天皇を崇拝しているとしか思えない組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)を味方とする』など、天皇崇拝を称賛しているとしか思えない描写が含まれるからだ…」、といったことを書いた。
もう少し書きたいことがあるので続ける。

やはりヤタガラスと日本を滅ぼさなければ…

だいたい、本気で「戦前の大日本帝国の悪かったところを否定する」のが目的の作品を作るならば、徹底的に戦前日本と大日本帝国の悪さを否定しなければダメなんだよ。天皇を崇拝するのも、それが戦争や植民地支配に繋がったので「良くないこと」なのだが、それを否定するどころか、天皇守護のヤタガラスを味方としているわけだし(ヤタガラスを裏切る展開は用意されていない!)、やはり「このゲームは大日本帝国美化、戦前美化、天皇家美化が目的で作ったという側面はあるだろう」としか思えない。
本当に大日本帝国時代の戦前日本の悪かったところを全否定するのであれば、ヤタガラスを滅ぼして天皇制も終わらせ、大日本帝国も滅ぼしに行くくらいのスケールのデカい話でないとダメだ。

2021年8月13日金曜日

このゲームの世界でも近いうちに「満州事変」は確実に起こるよ…。「このゲームは架空の日本なんだから起こるわけない!」というのは通用しないんだよ

(※画像は筆者のコレクションより。イメージです)

満州事変が起きていない時代だとは思うが…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は架空の1931年の日本(元号は「大正二十年」という架空のもの)を舞台としているが、史実では1931年9月18日に起きた「柳条湖事件」を発端とする「満州事変」はこのゲーム上の日本ではまだ起きていないように思われる。
ただ、いずれは両方とも起こることは確実だろう。未来が垣間見える「アカラナ回廊」ではそれについては描かれないとしても。なぜなら、この満州事変がきっかけで日本は日中戦争、そしてアジア・太平洋戦争へと突き進んだわけで、アカラナ回廊ではそのアジア・太平洋戦争について言及があるのだから。

「架空の日本だから起こらない!」というのは通用しないよ…

そう言うと、「このゲームは架空の日本が舞台なんだから柳条湖事件も満州事変も起きないよ!」と言う意見も出てくるかも知れぬが、いくら架空の日本、架空の元号であってもそれはあり得ない。
このゲーム上の日本でも日本軍が存在しているのがその証拠だ。さらに直接は言及されないがNPCのセリフを見ると「日露戦争」や「日清戦争」も確実にあったとしか考えられない。そうなると「関東軍」も確実に存在するだろうし、また天皇を神聖視する「超國家機関ヤタガラス」が味方であったり、第伍話で海軍の定吉が「宗像は敵国に無敵の軍隊を送る計画を立てていた…」と言っていたりするのを見るにつけ、やはりこのゲーム上の日本も「天皇の名の下に隣国を侵略して支配する願望にとりつかれた国だ」としか思えない。
だとすれば、この『超力兵団(Soulless Army)』上の日本でも、近いうちに確実に柳条湖事件、満州事変は起こるだろう。製作者は満州事変を描きたくないから、「1931年であっても、満州事変の起こる少し前の時代」を選んだのだろうか。

2021年8月12日木曜日

このゲームは「製作者の思い描いたイメージ」と、「私が思うイメージ」が違いすぎるんだよなぁ…。あと『真・女神転生V』の謎の人物は…?

製作者が思うこのゲームのイメージは「昭和の特撮映画」なんだろうか…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の製作者は、多分「昭和に作られた、明るくてちょっとバカっぽい特撮映画」が好きで、それっぽいゲームを作りたかったんだろうな、と思う。
だけど、はっきり言うとそれは失敗しているよ…。私が思うこのゲームのイメージとは相当ギャップがある。私が思う『超力兵団(Soulless Army)』のイメージは「天皇をまつろわぬ者を倒し大日本帝国と天皇を護るという、天皇家・天皇崇拝称賛、大日本帝国美化、戦争美化、植民地支配正当化ものであり、また非常に暗くねっとりしたおぞましいものを感じる、グロテスクでアングラで陰湿な右翼向け作品」なんだよ…。部分的には「バカっぽさ」は確かにあるが、その「陰湿でおぞましきイメージ」の方が勝ってしまっている。

『真・女神転生V』に出てくる謎の人物、お前は誰だ?

余談だが、いずれ発売されるであろう『真・女神転生V(Shin Megami Tensei V)』(Nintendo Switch)に、『超力兵団(Soulless Army)』のライドウと似た軍人らしき男が出てくるのが気になっている…。あれは少なくとも十四代目ライドウではないとは思う。私が好きなのは十四代目ライドウだけだよ…。
真相はともかくとして、それにしても今の戦前回帰しつつあるきな臭い今の時代に、よくこんな「軍人っぽい、きな臭い雰囲気のキャラクター」を出そうと考えたものだ…。これじゃあミリタリーものや大日本帝国を嫌う人からは警戒されるのに。アトラスは今の時代を警戒していないようだな! 私は非常に警戒しているからこそ、右翼ゲームと言われかねない『ライドウ(Raidou)』シリーズ復活には反対するしかない。

2021年8月11日水曜日

大日本帝国は隣国から見れば「悪の帝国」なのだが、それには一切触れたくないんだろうなぁ…。国津神スクナヒコナや伽耶に憑きし者なんかよりもずっと巨悪なのに…

今の日本では「北朝鮮が悪の帝国」ということになっているが、実は北朝鮮は大日本帝国に似ていて…


現代の日本では「北朝鮮は悪の帝国」ということにされてしまった。拉致問題、ミサイル問題などがあるためであろう。しかしこのように一方的に「北朝鮮は悪!」としてしまうことは良くない。日本に嫌韓や韓国差別が蔓延るのも、このように北朝鮮を一方的に悪者扱いしていることも原因であろう。
さて、北朝鮮は大日本帝国の日本と似ているとされる。そう考えると、今の日本人の多くが「北朝鮮は悪の国だ!」と騒ぐのは、かつて韓国人や中国人などが「大日本帝国は侵略戦争ばかりしている悪の帝国だ!」と怒っているのと同じようなものだ、ということなる。日本の歴史をまともに習っていない多くの日本人は、こんなこと言われても分からないのだろうが…。「昔の日本が北朝鮮みたいだったなんて信じたくない」のだろうか。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(PS2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の製作者にしても、「北朝鮮は悪の帝国」と思っていても、かつての日本はそんなに悪くなかった、と思いたい願望があるようにも思える。しかし実際は、国津神スクナヒコナや伽耶に憑きし者なんかよりずっと巨悪だったのだが…。

ファンタジーRPGやSFものRPGで「悪の帝国と戦う」ものは良くあるが…

ファンタジーRPGやSFものRPGでは「悪の帝国と戦う善人を主人公とするゲーム」は良くある。『ファイナルファンタジーVI(FINAL FANTASY VI)』(スーパーファミコン[Super Nintendo Entertainment System]。スクウェア[現スクウェア・エニックス])は「悪のガストラ帝国と戦う」話であったし、『シャイニングフォース・神々の遺産(Shining Force: The Legacy of Great Intention)』(メガドライブ[GENESIS]。セガ)は「悪のルーンファウスト帝国と戦う」話だった。
この『超力兵団(Soulless Army)』は、見方を変えれば「(アジア圏から見たら)悪の帝国の中で、その悪の帝国を護るために戦う」話である。これは、かつて日本に苦しめられた国の人からは怒りを買いやすい設定であることは分からないのだろうか? 「アジア圏には輸出しないからいいだろう」とも言えない。特に今はアトラスや親会社のセガの作品は、アジア圏でも注目されやすくなっているわけだし。
そういう意味から言っても、『ライドウ(Raidou)』シリーズの再始動や過去二作のリメイク、リマスター等には反対する。

2021年8月10日火曜日

宗像のことを鳴海は「狂ってる」と言ったが、あれも問題があると思うよ…。私がライドウ(Raidou)なら「いや狂ってるのはどっちだよ? ヤタガラスこそ…」とでも言うかな?

第拾話には他にも問題があるのだが…

昨日の記事。

もしも私がライドウなら鳴海に「スクナヒコナに謝るべきだ」と言ってやるところなのだが…。そして多分毎日ケンカしているんじゃないかな(笑)

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で、主人公・ライドウ(Raidou)の上司である探偵の男「鳴海(Narumi)」が、敵キャラ「スクナヒコナ」「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と言うのは最低だと思う。私がライドウなら鳴海に反論してやるのに…、といった話。もう少し続ける。第拾話にはまだ問題があるので。


宗像に「狂ってるよ…」と言ってしまうのはどうかしてると思う…

第拾話で、鳴海は敵将の「宗像(Munakata)」(実は国津神・スクナヒコナに憑依されている!)に向かって「…狂ってるよ、宗像さん。あんたこそ、愚かな人間じゃないか」と言う。「狂ってる」ねぇ…。このセリフちょっとヤバくないか? 今だとこれって修正されそう…、というかすべきだろう(リメイク等は反対するが)。今風に言うと「宗像さんは『あたおか(頭おかしい)』だよ…」ってことだし。

私がライドウであれば、鳴海にはこう言ってやるだろう。たとえケンカになってもいい。

「はあ? 狂ってるのはどっちだよ? 超國家機関ヤタガラスの方が狂ってるとは思わないのか? 気に入らない相手を『狂ってる奴』扱いするのは良くないよ?」

だいたいさぁ、ムカつく人間とか気に入らない人間を「あいつは『あたおか』ってことにしておこう」っていう発想は大人として良くないだろ? それこそ「右翼連中はあたおか、左翼連中はあたおか」という発想と一緒だよ? 私はあえて「バカウヨ(バカな右翼)、バカサヨ(バカな左翼)」なんて言うことはあるが(笑)、別に「あいつらみんな『あたおか』だ」とまでは思わないよ? やはり鳴海はライドウの手本にはなり得ない。反面教師にはなるとしても。


2021年8月9日月曜日

もしも私がライドウなら鳴海に「スクナヒコナに謝るべきだ」と言ってやるところなのだが…。そして多分毎日ケンカしているんじゃないかな(笑)

第拾話の鳴海のセリフは何度考えても最低だよ…


前も書いたけど、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で、ライドウの上司である探偵の男「鳴海」が、敵キャラの「スクナヒコナ」に対して言うセリフは最低だと思う。再録すると…。

「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」

もう一度説明するとこのゲームのシナリオには、かつて「天津神の子孫・神武天皇」に侵略され倒された被害者である「国津神・スクナヒコナ」が復活し、このゲーム上では「天津の子孫」となっている日本人に復讐を果たそうとする話が含まれるのだが、鳴海は自分が侵略者の子孫だと認識出来ていないので、このようなことを言ってしまったのだろう。
私がライドウであれば、「そんなことを言ってはいけない、我々は確かに侵略者の子孫なのだから、スクナヒコナに謝るべきだ」と忠告してやるところなのだが…。まだ十代の子ども(ライドウは十代後半とされる)にそんなことを言われる三十代の大人(鳴海は三十代前半らしい)ってのも、想像したら情けないよなぁ…と思う。鳴海が戦後の人間なら歴史修正主義にあっさりハマるだろうな。「俺たちは侵略者の子孫では無い!」と思いたい日本人にとっては、歴史修正主義本は「気持ちよくなれるもの」だからだ。

鳴海とは毎日ケンカしているに違いない…

もし私がライドウであるならば、多分鳴海とは毎日ケンカしていそうだなと思う。第拾話のさっきのセリフはさすがに擁護出来ない。大人として最低だから。

「何でスクナヒコナに謝ろうとしないの? 日本の悪い歴史にも向き合わなきゃダメだよ。いくら遠い昔のことだからって、侵略された側が忘れるわけ無いだろ?」

他にも第拾話には、鳴海が「国の為といって市民を犠牲にするのは、絶対に間違っているんだよ」と言う場面がある。これは敵将の「宗像」(実はスクナヒコナに憑依されている軍人。鳴海の旧知人でもある)に対しての思いを吐露したものなのだが、天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」(ライドウが所属する組織で鳴海もここの協力者である。以下ヤタガラス)の方が余程「天皇のためにと言って市民を犠牲にする組織」じゃないか? と思うのだが。私はこう言ってやりたい。

「ヤタガラスの方が天皇の名の下に市民を犠牲にするような組織じゃないか。何を言ってるのさ? 日本が天皇の名の下に韓国と台湾を侵略して、市民を犠牲にしていることは知らないの?」

また、第拾話の最後の方では鳴海が「神だなんだの復讐やら、一握りの奴らの都合やら…。そんなもんで世の中の皆が振り回されていいわけがない。ヤタガラスの指示なんかじゃない、俺は一人の人間としてとして足掻(あが)いてやる!」と言う場面があるが、これもどうかと思う。その「一握りの奴ら」には天皇守護のヤタガラスも含まれているのだが? ヤタガラスを裏切らない限りは「ヤタガラスの指示では無い」とは言えない。私ならこう言うだろう。

「いや、世の中を振り回している一握りの存在は、天皇を護るヤタガラスの方だよ? ヤタガラスの指示じゃないって? それならヤタガラスを滅ぼすしかないじゃん?」


2021年8月8日日曜日

世界から孤立しているのは日本なのに、バカウヨは「韓国や中国が世界から孤立している」と思い込んでいるらしい(笑)

バカウヨには「日本が孤立している」という感覚は無いらしい…


昨日の記事。


日本のバカウヨ連中は韓国が日本を批判することさえ許せないのか? そのくせ自分らは「韓国ヘイトをしている」という自覚は無いのだろう。
日本のバカウヨは大抵「日本スゴイ」と思い込んでいるので、「歴史修正主義や嫌韓・嫌中の蔓延する日本は実は世界で嫌われており、孤立している」事実には気づいていないらしい。むしろ「韓国(中国)の方が孤立している! 韓国(中国)が歴史を捏造しているんだ!」と逆ギレする始末だしな(笑)。こんな世の中に『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)と続編及び『ライドウ(Raidou)』シリーズを復活させたらどんな事態になるのか、製作者は自覚が無いらしい。頼むから自覚しろよ…。今の日本の現状を知るべきだよ。日韓関係は冷え切り、日本の書店には歴史修正主義本や嫌韓・嫌中本が溢れている現状を。

バカウヨは第拾話のスクナヒコナのセリフには反発し、鳴海のセリフには共感するだろうな…

前も書いたけど『超力兵団(Soulless Army)』の第拾話で、敵キャラ「スクナヒコナ」と味方の「鳴海」とのやり取りでこんなセリフがある。

スクナヒコナ「帝都百万の民の死滅…、それが超力超神に与えし命。全ての民が罪を噛締(かみし)めながら、悶え、そして死ぬのだ!」
鳴海「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」
スクナヒコナ「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」
鳴海「そんなムチャな…」
スクナヒコナ「貴様らにはわかるまい。虐(しいた)げられし者の心なぞ…。帝都破壊の前に、貴様らを血祭りに上げてくれる!」


この一連のやり取りだが、バカウヨは「かつて天津神に侵略された側のスクナヒコナのセリフ」には反発し、「侵略者の子孫・鳴海のセリフには共感する」に違いないと思う。だって、バカウヨは「自分がかつてアジアを侵略した側である」自覚は持っていないもの。きっとこのやり取りを見ても、普段韓国や中国に言っているのと同じように「スクナヒコナは歴史を捏造しているんだ! ライドウと鳴海は侵略者の子孫じゃない!」とか言い出しそう(笑)。
やはりこんな時代には『ライドウ(Raidou)』シリーズ(特に『超力兵団(Soulless Army)』)は相応しくないんだよ。

2021年8月7日土曜日

韓国人が日本批判をするたびに「反日! 韓国発狂!」とか騒ぐ日本のバカウヨって本当に何様なんだよ(笑)。嫌韓の自分らを鑑みることは無いのか?

韓国人が日本を批判するのは当然なんだが、それを理解出来ない嫌韓ネトウヨって何様のつもりだ?

韓国人が日本を批判することは良くある(中国人もそうだが)。やはり靖国神社のこと、歴史認識のこと、日本軍「慰安婦(性奴隷)」問題、領土問題などが多いだろう。無論それらにあまり関心の無い人も居る。過去に日本は韓国に酷いことをしたのは知っているけど、日本びいきで日本人と仲良くしてくれる人も多いだろう。それはあくまで「韓国人の好意」であることは忘れないように。
日本のバカウヨどもは、韓国人が日本を批判するたびに「反日」だの「韓国発狂」だのと騒ぎ立てるが、発狂しているのはどっちだよ…、嫌韓思想を捨てろよ…、と言いたくもなるわ。
なお、バカウヨは何かと「韓国は反日」と言うが、実際の韓国はそれほど反日では無いと聞く。バカウヨは韓国のどこを見ているのだ?

やはり「韓国の反応が怖いから」というよりは「バカウヨどもの反応が怖いから」じゃね?

日本製の「大正ロマンもの」(「日本が韓国を植民地にしていた時代を美化している」とされる)で韓国人が怒ることは時々あるので(『鬼滅の刃(Demon Slayer)』は割と好意的に受け入れられているようだが)、万一『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)と続編を韓国でリリースしようとしたら、当然抗議が来るだろう。なお中国ではゲームも検閲・規制されると聞いているのでもしも『ライドウ(Raidou)』シリーズを中国で出そうとしても検閲で引っ掛かるよな。「大日本帝国を美化し、天皇崇拝を称賛するような内容のゲームは不許可」と当局からダメ出しされそう。
ただ、アトラスが『ライドウ(Raidou)』の韓国輸出を避けるのは、「もし出そうとすれば現地の人から反発が来て、バカウヨどもがまた韓国ディスりを始めるから」というのが真の理由かも知れないよ? アトラスにとっては、「韓国人の反発」よりも「日本国内のバカウヨの韓国ディスり」の方が嫌なのかもよ?
でも、昨日の記事でも書いたように、『ライドウ(Raidou)』シリーズを日本以外のアジア圏でリリースしようとしない真の理由は「ゲームのコンセプトそのものが日本の右翼向けだから」なのだろうと思う。まあ、今では日本国内のみでも復活させて欲しくはない。

2021年8月6日金曜日

「大正ロマンがヤバい」というよりは「天皇守護組織を味方として天皇に逆らう者を倒して大日本帝国を守護する」話なのがマズいってことなんだが、どうして分からないの?

「大正ロマンものは中韓では問題視されるから出せない」というのは表向きの理由でしか無いよ!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)と続編は中韓ではリリースされていない。これは表向きは「中韓では『大正ロマンもの』は、日本がアジアを侵略して植民地支配していた時代を美化しているからけしからん! と抗議されることが多いためである」と言われている(実際はこのゲームは「元号が架空の大正二十年となっているだけで、史実で言えば昭和初期が舞台」ではあるが)。なお英語版は存在する。
だけど、私はそれはあくまでも表向きの理由であると思っている。もし「大正ロマンが嫌われることだけが原因」だったら、大正時代が舞台の人気マンガ・アニメ『鬼滅の刃(Demon Slayer)』が中韓でも人気になっている(ただし一部は修正されているらしい。旭日旗っぽいものとか)ことの説明が付かないからだ。

そもそも設定自体が問題だが、さらにシナリオにも問題が…

私は、中韓で『ライドウ(Raidou)』シリーズが出せない本当の理由は別のところにあると信じている。私が思うその真の理由は、「ゲームの設定とシナリオが、中韓の人には受け入れがたいものであるから」だ。
特に初代の『超力兵団(Soulless Army)』は問題が多い。まず何度でも言うが「超國家機関ヤタガラス」という大正天皇守護組織を味方としている点だけでも「天皇崇拝を美化している。天皇を神としたことが侵略戦争と植民地支配の原因なのに」と抗議されるだろう。他にも「天津金木」(あまつかなぎ)、「祝詞」「○○の儀」など、天皇家を思わせるモチーフがいくつか出てくるところも天皇嫌いには嫌われるだろう。なお、反天皇制の人は日本人でも居る。
さらに、シナリオ自体も「天皇にまつろわぬ者を倒して大日本帝国(天皇制国家)の平和を護る」ものなので、「大日本帝国を美化し、日本の侵略戦争と植民地支配を肯定している」(私はそのように思っている)と抗議される怖れは高い。

中韓でも『鬼滅の刃』が受け入れられるのは中韓の人の好意だよ。「今なら『ライドウ』も受け入れてくれる」と勘違いするな!

すなわち、『ライドウ(Raidou)』シリーズが中韓で出せないのは、未だに侵略戦争と植民地支配の清算が出来ない日本が悪いからだよ(しかも最近は歴史修正主義が蔓延してますます世界から嫌われてるし)。『鬼滅の刃(Demon Slayer)』が中韓でも割と好意的に受け入れられるのは(一部の人からは批判されているのは事実だけど)、「大正ロマンものではあるが、天皇を救ったり大日本帝国を救ったりするような話では無いため」じゃないのか。
何度でも言うが私は『ライドウ(Raidou)』シリーズ復活には反対だし(ある意味で「右翼ゲーム」だから)、もし「『鬼滅の刃(Demon Slayer)』は中韓でも受け入れられるなら『ライドウ(Raidou)』シリーズもいずれ中韓版出してもいいよなあ」なんて製作者が思っているとしたら「それは傲慢すぎるから止めておけよ! 中韓の人の好意に甘えるな。『鬼滅の刃(Demon Slayer)』は中韓でも受けがいいとしても、中韓の人に『ライドウ(Raidou)』シリーズが受け入れられることは、一部の例外を除けば絶対に無いだろう!」と言っておきたい。

2021年8月5日木曜日

何で「このゲームは天皇を救ったりするゲームだ」って書き続けるのか? それは「私以外に書く人がほとんど居ないから」なんだよ!

なぜ繰り返し「このゲームは天皇を救ったりする右翼っぽいゲームだ」って書き続けるのか?

このブログを訪れて下さった方の中には、「なぜこのブログの作者は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は、大正天皇を救ったり大日本帝国を護ったりする右翼ゲームだ、と何度も書いているのか?」とお思いになる方も多いことだろう…。まあはっきり言うと自分でも変態(笑)だと思うよ。
だってさ、私が言わなきゃほとんど誰もそれを指摘しないじゃん? 「このゲームは何か右翼っぽい」と言う人は私の他にも居たけど、それでも「『超力兵団(Soulless Army)』の第七話は大正天皇を救う話だ」って気付いているかどうかは謎だしさ。第七話の「呪われた人物」が天皇だって気付かないのは、「天皇」「陛下」とは呼ばれていないからだろうけど…。

誰も書かないなら私が書くしかないじゃん…

私はさっきも言ったようにライドウは好きで尊いと思うが、『ライドウ(Raidou)』シリーズ復活には反対する。理由はやはり「天皇守護組織・超國家機関ヤタガラスを味方とし、天皇を救ったりするようなゲームは反天皇制の人を傷つけるものだし、歴史修正主義と嫌韓が蔓延する世の中に出していいものでは無いから」である。だからこそ私はブログを書き続けるしかないのだ。

2021年8月4日水曜日

どんなに言い訳をしても「大日本帝国」が実在した国家であることに変わりは無いのだ。この時代の日本を舞台にするのはリスクが大きいから大半の日本のゲームメーカー(コーエーテクモなどは除く)は避けるんじゃないか?

以前の記事より

以前の記事。

いくら「架空の元号、架空の日本だから」といっても「このゲーム上の日本では植民地支配も侵略戦争もしていない」なんてのはあり得ないよ!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の舞台は1931年の大日本帝国であるが、元号は架空の「大正二十年」となっている。

上記の記事より引用する。

だが、「フィクション作品で、架空の元号の日本が舞台だからといっても、何でも都合良く歴史的事実を書き換えることなど出来ない」ということは強調しておきたい。プレイヤーの中には「このゲームの日本は架空の元号を持つパラレルワールドだから、植民地支配や侵略戦争などしていないのだ」と思う者も居るかも知れないが、それは絶対にあり得ないだろう。

そう、「大日本帝国」は架空の世界では無くかつて実在したものであるから、どんなに「架空の日本だから…、架空の元号だから…」と言い訳をしたところで「大日本帝国は植民地支配も侵略戦争もしてない」とするのは難しい。作中で「侵略や植民地支配の証拠を徹底的に無くしてしまわない限り」不可能なのだ。つまり「日本がずっと江戸時代のままである」、「天皇が京都に居て東京には居ない」、「軍人が居ない、軍隊が無い」というような、かなり極端な設定にしなければ無理だ。『超力兵団(Soulless Army)』の世界はそのどれにも当てはまらないため、やはり「このゲームの日本は隣国に侵略して植民地にしている」と言い切れる。ゲーム中には具体的な事例は出てこなくてもね。


やっぱり架空の国が一番安全ってことに…

前も言ったけど、「大日本帝国」をゲームの舞台にするのは歴史問題などがあるので、色々大変なのだろう。コーエーテクモ(旧光栄、コーエー)は大日本帝国時代の日本を舞台とする歴史シミュレーションゲーム、戦争シミュレーションゲームを多く発売してきたメーカーだが、作品によってはアジア圏からのクレームがあったと聞く(日本国内からもあるが)。「日本が戦争に勝つようなゲームはダメだ、日本の戦争を美化している」、といったクレームが。
いくら「架空の大日本帝国だから」と言っても、大日本帝国自体は実在したので、大日本帝国を舞台とした時点で「全くの架空の国です」とすることは不可能だ。だから、コーエーテクモなどの一部のゲームメーカーを除けば「大日本帝国を舞台とするゲームを作る」ことは避け、架空の世界を舞台にしたゲームを作ることが多いのだろう。アトラスも、『ライドウ(Raidou)』シリーズのような戦前の大日本帝国を舞台としたゲームは、歴史問題に詳しい人からクレームが来ることは避けられないので、もうマズいんじゃないか…、と思って、現代日本か架空の世界を舞台としたゲームだけ作るようになればいいのだけど。

2021年8月3日火曜日

よく考えると「大正天皇(Emperor Taisho)を救う話」では無く「平成天皇」か「今上天皇」を救う話でも十分マズいんだよなぁ…。明治以前の天皇でも問題はあるが…

大正天皇を救う話は問題だが、昭和天皇だったらもっと問題になるだろうな!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の第七話は「天皇守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)の命令で、敵の『呪い』攻撃により危機に陥った大正天皇(Emperor Taisho。天皇とは呼ばれないが天皇としか思えない「やんごとなき御方」)の呪いをライドウ(Raidou)が引き受け、呪いをかけた敵を倒す話」である。反天皇制の者が見れば非常に問題のある話である。
さて、このゲームの舞台は架空の1931年の日本だが、史実ならば「昭和六年」のところをゲーム上では「大正二十年」という架空の元号にしている。これに関しては色々理由はあろうが、そのうちの一つは「昭和天皇(Emperor Showa)を救う話にすると、昭和天皇は戦犯だと考える人から『戦犯を救うとは何事だ!』と言われるから、大正天皇の方が無難だろう」ということではないか、と考えている。「病弱な大正天皇の方が昭和天皇よりシナリオ上使いやすかった」のもあるのだろうけど。

もしこのゲームが平成日本を舞台にしたものだったとしても「天皇を救う話」はマズいだろ…

もし、『超力兵団(Soulless Army)』が平成日本を舞台としたゲームだったら、第七話は「平成天皇(Emperor Heisei)を呪いから救う話」になるのだろう。この時代の天皇は軍の大元帥では無く、単なる「象徴天皇(Symbolic emperor)」であり、日本国憲法の時代だから問題無いように見えるが、しかしやはり反天皇制の者が見れば問題がある。令和時代が舞台であっても同じことだ。
大正以前…、明治天皇(Emperor Meiji)を救う話でもやっぱり問題はある。明治天皇もまた日本軍の大元帥だったのだから。さらにそれより前…、神格化される以前、京都に住んでいた時の天皇を救う話であっても、戦犯である昭和天皇の祖先を救う話はやはりどうかと思う。
何度でも書く。私は天皇を救うような話のある『超力兵団(Soulless Army)』の復刻には一切反対だし、『ライドウ(Raidou)』シリーズ自体の復活にも反対する(どうせ次があったとしても天皇守護のヤタガラスを滅ぼすような話は作れないんだろう?)。

2021年8月2日月曜日

改めて考えると「超國家機関ヤタガラス」の気持ち悪さがよく理解出来る。ライドウ(Raidou)は尊いと思うからこそ、暴力行為すら肯定するヤタガラスを許すことなど出来ない!

改めてヤタガラスのことを考えてみると、実におぞましい組織だとしか…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)は、何度でも書くが大正天皇(Emperor Taisho)を守護する組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)を味方として、天皇と大日本帝国(要は「天皇制国家(Emperor system nation)」)を救うゲームである。反天皇制の者が見れば、こんな簡単な説明だけでも嫌なゲームだと分かるだろう?

特に問題なのは第七話で、いま改めて考えても実に嫌な話だ。要は「大正天皇としか思えないやんごとなき御方(海軍の大将)を呪いから救うために、主人公のライドウ(Raidou)が呪いをその身に引き受け、呪いをかけた敵・ヒトコトヌシ(一言主)を倒す」話である。しかもこれは自発的に引き受けるものでは無く、ヤタガラスに強要されるものだ(断ると話が進まない!)。この話はどう考えても「天皇陛下(His Majesty the Emperor)を救うために命がけで戦うことは素晴らしい」と称賛しているような話であろう?

私は「ライドウは尊い!」と思うからこそ、天皇を命がけで救うことを強要するヤタガラスは大嫌いなんだよ!

…だからこそ『ライドウ(Raidou)』シリーズの復活には反対する。


そういや本家ブログでは書いてなかったんだけど「鳴海を怪我させた」のはそういうことだったのか…

「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」シリーズでは第七話の序盤について詳しく書いてなかったので改めて説明しておくと、あの話はそもそも「ライドウを預かっている探偵の男・鳴海が怪我をした状態で鳴海探偵社に帰ってきたところ」から始まり、そこに海軍軍人「川野定吉」(以前もライドウと会っている奴。一応味方)が現れて「名も無き神社」に連れて行かれて、「ヤタガラスの使者」(名も無き神社に居る女性。味方)から「呪いを引き受けるように強要される」のである。鳴海が怪我をしていたのはなぜかと言えば、海軍の奴らがわざと襲ったからだ。つまり、「鳴海を救いたいなら天皇を救え」と言うためでは無いのか? 「天皇を救うことを強要しているとは悟られないように、ヤタガラスの関係者が一種の偽装工作をした」ってことだと解釈した。
私は、鳴海は尊敬出来ない大人だから嫌いなので、別にどうなっても構わないけど、ただやはり今思い返すとこのヤタガラスと海軍の連中による暴力行為は許しがたい。


2021年8月1日日曜日

このゲームは「権力に歯向かう話」だとはとても思えない。天皇という絶対権力を守護する組織に仕えている時点で…

「軍人に立ち向かうから反権力的な話」とは言えないだろう…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)では、旧日本陸軍の軍人・宗像(Munakata)を敵にする話がある。しかし、ここだけを切り取って「これは『軍という絶対権力に立ち向かう反権力的なゲーム』である」とは言えない。
まず、主人公のライドウ(Raidou)の設定が「日本海軍の大元帥(史実では陸海軍大元帥だがここではなぜかこうなっている)・大正天皇(Emperor Taisho)を守護している組織『超國家機関ヤタガラス』(以下ヤタガラス)に仕えている」となっている時点で、ライドウもまた「絶対権力に従う側」であるからだ。このゲームの話は「絶対権力同士の対立」を描いたものというのならば納得は出来る。

そもそも今の天皇制と旧天皇制の区別が付いているのかどうか…?

『超力兵団(Soulless Army)』の時代、1931年の日本(ゲーム上では「大正二十年」、史実では「昭和六年」)では「大日本帝国憲法(the Constitution of the Empire of Japan/Meiji Constitution)」が敷かれており、天皇は権力を持っていた。今の時代だと「日本国憲法(The Constitution of Japan)」が敷かれていて(バカウヨどもが「アメリカの押し付け」とか言って無くそうとしているが決して無くしてはならないものだ)、天皇も単なる「象徴天皇(Symbolic emperor)」に過ぎず、権力は持たないし、政治に関わってはいけないことになっている。
これは私の憶測ではあるが、このゲームの製作者は『超力兵団(Soulless Army)』を「権力に立ち向かう主人公を描くために作った」のだと仮定すると、「もしかして、大日本帝国時代の旧天皇制(Old Emperor System)と、現在の象徴天皇制(Symbolic emperor system)の区別が付いていないのでは…?」と思ってしまう。まあ、ゲーム上での天皇は「海軍の重要人物」と設定しているので、「天皇は軍の大将であった」事実は知っているのだろうけど…。なぜ「海軍のみにしたのか」は気になっているが、私は「陸軍軍人に対抗する話があるから」説と「陸軍の悪行はヤタガラスの責任では無いことにするため」説を唱えておく。
もし「旧天皇制と象徴天皇制は同じようなもの」と思っていた場合、「天皇を守護する組織に仕えていると言っても絶対権力持ちでは無いので、絶対権力の陸軍軍人に立ち向かう話は反権力的だろう」とでも考えたのではないか?
いや、本当に「絶対権力に立ち向かう話」を作るのであれば、「天皇という絶対権力を護っているヤタガラスを滅ぼしに行く」話でなければならない。天皇に仕える主人公が軍人を倒す話は決して「反権力的な話」では無いのだ。

2021年7月31日土曜日

だから「バカウヨに喜ばれるようなゲーム」なのが「今の時代には」マズいんだってことよ…

前回の記事より

前回の記事。


『真・女神転生3ノクターン HDリマスター(Shin Megami Tensei III: Nocturne HD REMASTER)』(PS4、Nintendo Switch、Steam)でしか「葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)」というキャラクターを知らない人が増えたからと言って『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)と続編及び『ライドウ(Raidou)』シリーズを復活させたくは無い…といった話。

この中より引用する。
だいたい、この説明だけでも「このゲームは天皇家や天皇崇拝を称賛しているようにしか見えない。ライドウは天皇と大日本帝国のために戦っている国粋主義の人物なのか。当時日本に植民地支配されていた韓国や台湾のことは考えられないのか…。天皇制が身分差別制度であることにも気が付かないでいるのだろうか…」と、勘のいい人なら分かるだろう(バカウヨどもはむしろ歓迎するだろうがそれがヤバいんだよ…)。

ここで書いた「バカウヨ(注・「バカな右翼」のこと)どもはむしろ歓迎するだろうがそれがヤバいんだよ…」の部分だが、そうだ、これこそが『超力兵団(Soulless Army)』及び『ライドウ』シリーズを復活させたくない理由なのだ。今回はこれについて掘り下げてみたい。


「バカウヨのゲーマー」は多分中年以降に多いのだろう…、とすると…

現在の日本は歴史修正主義や嫌韓・嫌中が蔓延る時代であり、右翼、ネット右翼、バカウヨが増えたし、一般人でさえうっすらと「ウヨっている」ことも感じている。そしてそれはゲーマーやメガテニストですら例外では無いのだ。
ただ、その「バカウヨ」と思われる人は多分「中年以降の日本人」に多く、若者(二十代前半まで)はそこまでウヨってないのかもとは思う。若い子の間では「韓国もの」(ファッションなど)が流行っているので、中年以降の日本人ほど韓国に反発心は持っていないのではないか?
そうなると、バカウヨのゲーマー、メガテニストもまた中年以降という傾向にあり、それは『葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)』を知っている世代と被るのだ。若者はもう「ライドウが主演するゲーム」なんか知らないのではないだろうか(そもそもPS2のゲームをプレイしたことが無い人も多いのでは)? 最後に出たのが2008年だし。
そうだ、『ライドウ(Raidou)』シリーズ…、特に『超力兵団(Soulless Army)』は天皇を救ったり天皇にまつろわない者を倒す話なので中年のバカウヨゲーマーに喜ばれがち…、なおかつ世代的にもライドウのファンである可能性もある…、とすれば、「万一『ライドウ』シリーズが復活したとすれば喜ぶのはバカウヨのゲーマーばかり」になってしまい、「韓国好きで、別にウヨっていないし、ライドウを全く知らない若者には全然刺さらない」のではないか?

今出せば「バカウヨのゲーマーに刺さるから」っていう理由で復活させるのは愚かなことよ…

まさかとは思うが、今のアトラス社員の中に「右傾化した今の日本なら、天皇を救う右翼ゲームである『超力兵団(Soulless Army)』と『ライドウ(Raidou)』シリーズは受けるから復活させた方がいいんじゃないか」なんて思っている者が居たりしないだろうな…? その可能性はうっすらあると私は感じているが、もしそんな者が『ライドウ』のリメイク作なんかの企画書を持ってきたとしても、多分上層部が「それはマズい、韓国嫌いのバカウヨを増長させてしまいアトラスとセガの評判が落ちる」(いやもう落ちているとも言えるが)として止めてるんじゃないか、と信じている(笑)。
だいたい、「時代の空気に合うから」と言ってもさすがに「ネトウヨがやっている韓国へのヘイトスピーチを元にしてゲームにしよう」なんて考える者は居ないだろう(そもそも商用ソフトとしてはゲーム倫理違反。ただアトラスのPS4ソフト『ペルソナ5(Persona5)』では「日本軍『慰安婦(性奴隷)』をあざ笑うネトウヨのセリフをゲーム中に用いている」として批判されてたらしいが)。それと同じことよ。「今の時代だとバカウヨに喜ばれるから」なんて理由で『超力兵団(Soulless Army)』及び『ライドウ(Raidou)』シリーズを復活させるのは、たとえ買う人が少ないとしても間接的にはバカウヨの行う「歴史修正主義、韓国人差別、中国人差別、在日差別、ヘイトスピーチ」に加担していることなるのだぞ?

2021年7月30日金曜日

ライドウ(Raidou)が本来どんなキャラクターかを知ってもらいたいのだが、しかしこのシリーズは復活させたくない…

 『真・女神転生3ノクターン HDリマスター』でしかライドウを知らない人も増えたことだろう…

近年発売された『真・女神転生3ノクターン HDリマスター(Shin Megami Tensei III: Nocturne HD REMASTER)』(PS4、Nintendo Switch、Steam。元はプレイステーション2のソフト。以下『メガテン3リマスター』)では、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(PS2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)及び続編の主人公・ライドウ(Raidou)がゲスト出演しているのだが(Steam版は追加コンテンツを買わないと出てこないようだが)、今となっては「『メガテン3リマスター』はプレイしたけど、ライドウが主演のゲームは知らない」人も確実に増えたことであろう。
私としては、「『メガテン3リマスター』でのライドウしか知らない人たちに、ライドウは本来どんなキャラクターかを知って欲しい…、実は大日本帝国と天皇を護るような人物だということを…。単に『大正ロマンを思わせること』だけが中韓で問題視されるわけでは無いってことを…」と常々思ってはいるが、かといって今でもプレイしやすいように『ライドウ』シリーズを復刻することには断固として反対する立場なのである…。嫌韓・嫌中・歴史修正主義が蔓延るきな臭い今の日本では、たとえ「出したところで買う人は少ない」としても復活すべきじゃないから。

だからこそ私のブログを見て欲しいと思っているのだけど…

だからこそ、本来のライドウを知らず、今更PS2ソフトをプレイする気も無い人のために私はブログを書き続ける。とりあえず、何度もこのブログで書いて来たのだが、「『メガテン3リマスター』でしかライドウを知らない人向け」に説明しよう。ここではあえて前作『超力兵団(Soulless Army)』の方だけにする。

このゲームは架空の1931年の大日本帝国を舞台としている(元号は架空の「大正二十年」となっているが)。ライドウは大正天皇と日本を守護する組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)に仕えるデビルサマナーであり、帝都(東京)を守護する使命がある。
ゲームの本編は、「大道寺伽耶」という令嬢が誘拐されたことから始まるのだが、「ヤタガラスの命令で大正天皇(天皇とは呼ばれないが明らかに天皇である)を命がけで救わないといけない」話があったり(断ることは出来ない!)、「天皇にまつろわぬ者たちを倒す」展開もあり、最終的には「帝都を破壊しようとした黒幕」を倒して日本と伽耶を救うことになる。

だいたい、この説明だけでも「このゲームは天皇家や天皇崇拝を称賛しているようにしか見えない。ライドウは天皇と大日本帝国のために戦っている国粋主義の人物なのか。当時日本に植民地支配されていた韓国や台湾のことは考えられないのか…。天皇制が身分差別制度であることにも気が付かないでいるのだろうか…」と、勘のいい人なら分かるだろう(バカウヨどもはむしろ歓迎するだろうがそれがヤバいんだよ…)。『メガテン3リマスター』でしかライドウを知らない人が『超力兵団(Soulless Army)』をやると結構ショックだと思う。特に国粋主義や軍国主義、天皇制を嫌う人であれば尚更であろう。


2021年7月29日木曜日

「今のところ『葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)』シリーズが出せなくなっているのは嫌韓・嫌中のバカウヨどもが増えたから」説

バカウヨどもの吐く言葉は鳴海のセリフにそっくりである

「今のところ『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(PS2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)と続編のリメイク等が出ないのも、ライドウシリーズが停止しているのも、大正ロマンや軍国主義時代の日本を嫌う中韓に配慮したため」という説は一理あると考えているが、これが本当だとしてもその原因は中韓では無く「日本の歴史を捏造し美化する日本のバカウヨども」にある。そんなバカウヨどもに限って、『超力兵団(Soulless Army)』の第拾話で鳴海が言う「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」にそっくりな言葉を吐くわけだが…。つまり「大日本帝国時代のことなど今の俺たちには関係無いし、お前たち中韓の人間にも関係ないから、たかが大正ロマンゲームごときにいちいち騒ぐな」と。こういうバカウヨは鳴海のセリフに共感しそうなのが怖ろしくて草も生えない。
こんな「中韓に対して傲慢な態度を取るバカウヨども」が増えたからこそ、アトラスやセガ(親会社)も「こんな嫌韓・嫌中のバカウヨの増えた今の時代にライドウを再び世に出すのは可哀そうだ…。だからもう出すわけには行かない」と思っているのかも知れないじゃないか? それを無視して「大正ロマンや大日本帝国を燃やそうとする中韓が悪い!」ばかり言っているようでは、二度とライドウは復活出来ないだろう(私はどうあっても復活すべきじゃないと思うが。天皇を救う右翼ゲームだし)。

世界市場・アジア市場も考慮しなければならない今の時代じゃねえ…

『女神転生(Megami Tensei)』シリーズは、かつては宗教問題などで海外には出せなかったわけだが、いつからか海外市場にも出回るようになった…、そのせいでやはり宗教家から問題視された事件もあったが。スピンオフ作品『ペルソナ5(Persona5)』(PS4)も韓国で問題になったことがあったが(「旭日旗っぽいものがゲームに出てくる」などということが原因らしい)、その時も嫌韓バカウヨが騒いでいた。その『ペルソナ5(Persona5)』事件も、原因は日本のバカウヨどもにある。そのくせ韓国のせいにしたがるのって本当にバカじゃないのかと…。この事件が決定打になり、「バカウヨの暴走が怖いから『ライドウ』シリーズはもう出せない」ということならば私は歓迎する。
アトラスもかつては「日本でさえ受ければいい」と考えてゲーム開発をしていたのだろうが、今となっては世界市場、アジア市場も考慮しなくてはならず、「さすがに大日本帝国称賛、天皇崇拝称賛の『ライドウ(Raidou)』シリーズは日本以外のアジアでは出せないし、たとえ日本だけのリリースにしても中韓から反発されるし、さらに日本のバカウヨが中韓を攻撃するから無理だろう…」と判断しているのではないのか? 私としてはそうあって欲しいと願う次第だ。そしてその原因は中韓では無く日本のバカウヨどもにある、ということを自覚しろよ!


2021年7月27日火曜日

いくら「架空の元号、架空の日本だから」といっても「このゲーム上の日本では植民地支配も侵略戦争もしていない」なんてのはあり得ないよ!

前回の記事より

前回の記事。


この中でこのように書いた。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の時代は架空の1931年の日本であるが(大正二十年という架空の元号になっている)、この時代だと日本は侵略戦争を繰り返して韓国や台湾を植民地にしていた。だが、ゲーム上ではそれについての描写はほとんど無いし、在日韓国人らしい人も出てこない。戦争に関するセリフはいくつかあるものの、「日本が韓国と台湾を侵略して植民地にし、韓国人と台湾人に酷いことをしている」といった具体的な話はほとんど無いに等しい。

この、『超力兵団(Soulless Army)』においては植民地支配も侵略戦争もほとんど描かれていないことについての問題点をさらに掘り下げよう。


「架空の元号、架空の日本だから」といっても…

『超力兵団(Soulless Army)』は、前述のように「1931年の架空の日本を舞台としている。元号も架空の『大正二十年』となっている」設定である。だが、「フィクション作品で、架空の元号の日本が舞台だからといっても、何でも都合良く歴史的事実を書き換えることなど出来ない」ということは強調しておきたい。プレイヤーの中には「このゲームの日本は架空の元号を持つパラレルワールドだから、植民地支配や侵略戦争などしていないのだ」と思う者も居るかも知れないが、それは絶対にあり得ないだろう。

『超力兵団(Soulless Army)』の日本(特に都市部である東京)があのように近代化しているのは、「日本が侵略戦争を繰り返し、日本の植民地にした韓国や台湾の人々から搾取してきたことと、在日韓国人の労働者が日本に存在すること(ゲーム上には出てこないが)」の何よりの証拠である。無論日本人の努力や、「安月給の日本人労働者」からの搾取もあるのは確かだが。もし植民地からの搾取が全く無かった場合は、恐らくこのゲームに出てくる東京には近代的なビルやデパートなどはほとんど無く、江戸時代のような街並みしか見られないのでは。「車」や「路面電車」も無く、「洋服」を着た人もほとんど見かけないかも知れない。

それを踏まえれば、「このゲームの日本は架空の元号を持つパラレルワールドなので、植民地支配や侵略戦争などしていない、だからそれが描かれることは無かった」という、日本にだけ都合のいい設定は完全に否定される。憶測ではあるが、製作者は「ゲームで戦前日本を描くと歴史問題、植民地問題、戦争の問題などで韓国や中国から色々文句を言われるから(私みたいな一部の日本人も言うけど)、あらかじめ『このゲームはフィクションであり、架空の元号を持つパラレルワールドの日本での話です。史実とは関係ありません』としておけば安心だろう」と考えたのかも知れないが、残念だがそれは通用しないんだよ。それを通用させようとするなら、「植民地支配や侵略戦争が無かった場合の日本の街並み」を想像して作らなければいけなかったのだ。


歴史問題を避けるには結局「架空の世界」が舞台なのが一番安全だから…

ここではあえて「日本のRPG(Role-playing game)」に限定して言うが、RPGの世界観を作る時、「全くの架空の世界を描く場合」(ファンタジーRPGによくある。『ドラゴンクエスト(DragonQuest)』や『ファイナルファンタジー(FINAL FANTASY)』など)と、「実際にある国を基にして描く場合」(『女神転生(Megami Tensei)』や『ペルソナ(Persona)』シリーズでよくある)とではやはり違いは出てくるだろう。

特に「特定の国の過去」を描こうとすると、「歴史問題」とぶつかることはどうやっても避けることは出来ない(特に過去の日本)。だから日本のゲームメーカーはクレームを避けるために、RPGを作る場合は「ファンタジーRPG」にすることが多く、『超力兵団(Soulless Army)』のような世界観を持つものは非常に少ないのであろう。

「軍艦島」はこのゲームにも存在するであろう

最近、「軍艦島」のことが話題になっている。この島では、大日本帝国だった時代の日本が朝鮮人・中国人労働者をこき使っていた事実があるが、政府はこれをひた隠しにし、「明治時代の栄光の歴史」としたがっているようだ。だがそのような歴史捏造は批判されて当然であろう。

『超力兵団(Soulless Army)』の世界においても軍艦島は存在するだろう(この時代だとまだ中国人労働者は居ないだろうけど)。ゲーム中に出てくることは無いが、軍艦島の労働者より搾取した利益で発展し東京の街づくりに貢献した企業は存在するだろうから、もし軍艦島が無い世界を描こうとすれば当然街並みも変えなければならない。

何度でも書くが、現在の日本は歴史修正主義や歴史美化(侵略戦争の美化、植民地支配の正当化など)が横行しており、こんな時代には『超力兵団(Soulless Army)』のような「栄光の戦前日本を描くゲーム」は特に右翼からは歓迎されるかも知れないが、それこそが危険なのだよ。だからこそ、今の時代には二度と復活して欲しくない。言っておくが、ライドウは好きだよ? でも好きだからこそ、歴史修正主義の右翼に利用されたくない。


2021年7月26日月曜日

植民地支配も侵略戦争も描かずして「軍国主義や全体主義への警告」など描けるはずは無い!

前回の記事より

前回の記事。


この中でこんなことを書いた。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)のプレイヤーの中には、「このゲームは大日本帝国時代の軍国主義や全体主義への警告をテーマにしているから、大日本帝国礼賛ゲームでは無い」と思う人も居るようだが、私はそうは思っていない。

 この理由についてさらに掘り下げたい。


このゲームでは植民地支配も侵略戦争も描かれていない

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の時代は架空の1931年の日本であるが(大正二十年という架空の元号になっている)、この時代だと日本は侵略戦争を繰り返して韓国や台湾を植民地にしていた。だが、ゲーム上ではそれについての描写はほとんど無いし、在日韓国人らしい人も出てこない。戦争に関するセリフはいくつかあるものの、「日本が韓国と台湾を侵略して植民地にし、韓国人と台湾人に酷いことをしている」といった具体的な話はほとんど無いに等しい。
だいたい、この事実を描かずしてどうやって「戦争や全体主義・軍国主義への警告」などを描くことが出来ようか? 『超力兵団(Soulless Army)』は戦前日本の侵略戦争及び植民地支配の真実を描こうともしない上、さらに天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」の命令で大正天皇を救ったり、天皇にまつろわぬ者たちを倒して大日本帝国を救わなければならない話だ。その時点で、「どう好意的に解釈しようとも、戦争や軍国主義への警告など描けてはいない。『天皇と日本を護ることは素晴らしい』と言っているようにしか見えない」のである。

特に今は歴史修正主義・嫌韓・嫌中・右翼思想が蔓延しているため…

若干話が変わるが、先ごろの東京オリンピック開会式で、スクウェア・エニックスのゲーム『ドラゴンクエスト(DragonQuest)』(以下『ドラクエ(DQ)』)の曲が使用されたことが一部で問題視されているのはご存じであろうか? 『ドラクエ(DQ)』そのものが問題というより、『ドラクエ(DQ)』の作曲者が歴史修正主義の右翼だから問題視されたのだが、このように今の日本は「歴史修正主義者が作った音楽でも平気でオリンピックの開会式に流せる」異常事態だと思う。つまり、一般層にも歴史修正主義や嫌韓・嫌中、右翼思想が入り込んでいるわけだ(書店でベストセラーになっている本にその手のものが多いことからも伺えるのでは?)。
こんな時代に『超力兵団(Soulless Army)』及び『ライドウ(Raidou)』シリーズを復活させると、製作者の伝えたかったメッセージ(ちなみにゲーム自体のテーマは「パッション(情熱)」である)とは関係無く「天皇家と大日本帝国を護るのは素晴らしい。天皇陛下万歳! 大日本帝国万歳!」というメッセージを感じ取るプレイヤーが続出する恐れがある。だからこそ、私は復活には反対し続ける。


2021年7月25日日曜日

このゲームでいくら「軍事社会・戦争への警告」を訴えたとしても「天皇守護組織を味方としている」時点で台無しになっている

このゲームは「軍国主義・全体主義への警告」を現している?

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)のプレイヤーの中には、「このゲームは大日本帝国時代の軍国主義や全体主義への警告をテーマにしているから、大日本帝国礼賛ゲームでは無い」と思う人も居るようだが、私はそうは思っていない。
たとえ、製作者の意図がそうであったとしても、大正天皇を守護している組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス。国家神道がモデル)が味方である時点で台無しになっていることには気が付かないのだろうか?

天皇制こそが「全体主義・軍国主義」の元凶なのだが?

そもそも天皇制は身分差別制度だし、明治から昭和の終戦までの天皇は軍の大元帥であったし(このゲームでは海軍のみの大元帥になっているのが気になるが…)、さらに天皇制は家父長制の元凶でもある。天皇家を守護するのは、要は「差別思想、家父長制思想、軍国主義、全体主義を称賛している」のと同じことだろう。
つまり、このゲームでどんなに「戦争反対、軍国主義・全体主義反対、差別反対」を訴えたとしても、天皇守護のヤタガラスが味方である限りは何の説得力も無い。さらに「ヤタガラスの命令で天皇にまつろわない者たちを倒して大日本帝国を護ったり、危機に陥った天皇を命がけで救ったりする(「教育勅語」に似ている)ような話」のどこが「軍国主義・全体主義への警告」と言えるのか?

2021年7月23日金曜日

「天皇守護組織ヤタガラスを滅ぼすようなゲームは国辱もの」だと言われるかもって? それは逆では無いのか?

なぜヤタガラスを滅ぼすような話にはしないのか?

何度も書くが、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)は「戦前日本が舞台で、大正天皇を守護する組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)が味方であり、ヤタガラスの命令で天皇を救ったり大日本帝国を救ったりする」のがコンセプトのゲームである。

このゲームではヤタガラスを滅ぼすような行動は取れない。しかし、日本を戦争へと導いた「国家神道」がモデルとしか思えないこの組織を滅ぼさない限りは、本当の意味で日本を救うことは出来ないのに、なぜヤタガラスを滅ぼすような話にはしなかったのか? 過去の『女神転生(Megami Tensei)』シリーズであれば、「主人公が所属する組織を滅ぼす」展開もあったのだが…。

天皇守護組織を滅ぼす話だと「国辱ゲームだ」と言われるから?

これは「天皇を守護し大日本帝国を護っているヤタガラスを滅ぼすような話にすると、右翼から『これは国辱ゲームだ』と抗議される恐れがあるから」、ヤタガラスを滅ぼす展開を入れることは出来なかった、とも考えられる。
だが、私に言わせてもらうと、このゲームのような「大日本帝国の悪行(侵略戦争、植民地支配など)を覆い隠すような世界観とストーリーを持ち、差別制度である天皇制を支持する組織を味方とするもの」を世に出し、さらに海外展開もする方が余程「国辱もの」だと思う。日本の右翼が歴史修正主義にハマり、それを世界に喧伝して日本の恥をさらしていることと似ている(世界では日本の歴史修正主義は通用しないのだが)。
今の日本の事情(歴史修正主義や嫌韓・嫌中の蔓延、右傾化)を鑑みると、やはりこの『超力兵団(Soulless Army)』及び『葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)』シリーズを再び世に問うことには反対するしかない。

2021年7月22日木曜日

「戦前回帰」するきな臭い今の日本には相応しくないゲームなのだから…

今の日本は「新たな戦前」なのかも知れない…

まず最初に言うが、何度も書いたように私は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。発売元・アトラス。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の大ファンであり、主人公・ライドウ(Raidou)が大好きだが、しかし『葛葉ライドウ(Raidou Kuzunoha)』シリーズの復活には一切反対する。その理由は今までたくさん書いたが、今まではあまり書かなかった別の理由もあるので今回はそれについて。
今の日本は、時代の空気に敏感な者なら「何だかきな臭い感じがする」と分かるのではないか。改憲問題や歴史修正主義の蔓延、領土問題、嫌韓・嫌中思想の蔓延、北朝鮮への敵意など、戦前日本のようなきな臭い空気が感じられる(鈍感な人間には分からないだろうが…)。そう、まるで「新たなる戦前」のような空気。

『超力兵団(Soulless Army)』はそもそも「きな臭いゲーム」だからさ…

今まで何度も書いたが、おさらいしておくと『超力兵団(Soulless Army)』はこういう内容のRPGである。

1931年の大日本帝国(史実とは異なり「大正二十年」となっている。史実では「昭和六年」)を舞台とする『メガテン』(『女神転生(Megami Tensei)』)シリーズの一種であり、シリーズ中では異端。主人公のデビルサマナー・葛葉ライドウが、天皇(ゲーム上では大正天皇)と日本(国体)を守護する「超國家機関ヤタガラス」(国家神道がモデル。思想は極右としか思えない。以下ヤタガラス)の命令で「帝都」(東京)を守護する話。敵対するのは、日本を破壊しようとする「天皇にまつろわぬ者」たち(中には日本軍の軍人も居る!)であり、第七話ではヤタガラスに命じられ、危機に陥った天皇(としか思えない人物)を救わなければならない。最終ボスは「伽耶」(古代韓国っぽい名前)という少女と戦艦(実はロボットに変形する!)。

この内容を見るだけでも(パッケージイラストを見ても何となく分かるだろうが)「このゲームは何かきな臭い感じ、右翼臭、ナショナリズム臭、ミリタリー臭がする」と思うのではないか? 戦前日本を舞台にするとある程度そうなってしまうのは分かるが(人気の『鬼滅の刃(Demon Slayer)』も時代背景的には似ているけど…)、それだけでは無くやたらと旧日本軍軍人や軍用施設が出てきたり、戦艦が出てくる点、天皇守護組織を味方とし天皇と大日本帝国を護る点などもまたきな臭さを倍増させる。

きな臭い世の中で再び世に問うと警戒されるのは当然なので…

私がライドウのファンでありながらも復活には断固として反対するのは、時代の空気を敏感に読み取れてしまうからだろう。このきな臭い、戦前回帰したような空気。こんな時代に『超力兵団(Soulless Army)』のような、いかにもミリタリー色、右翼色の強いゲームを再び世に出せば、メガテニスト及びゲームファン、その他一般人から警戒されるのは当然だと思わないか? 人によっては「むしろ今の時代に合っているから出すべき」と言うかも知れないが、そう言うのは多分右翼っぽい人だけだろう。なお続編の『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王(Devil Summoner 2: Raidou Kuzunoha vs. King Abaddon)』(プレイステーション2)についてはその「きな臭さ」はだいぶ無くなっているが(とは言え時代は1931年のままだし…)、こちらについても復活は希望しない。結局、天皇守護の「ヤタガラス」が味方であることに変わりは無い限りは、「このシリーズは天皇崇拝を称賛しており、その結果として日本がやった戦争や植民地支配を正当化している(さらに「天皇制がもたらす差別」も容認する)ようにしか見えない」のだから。なお、続編においてきな臭さが随分和らいでいるのは、前作に批判があったからではないか、と考えている。
新作? それももちろん希望しない(そもそも開発チームは既に解散済みとのことで、今更作る気は無さそうだが)。もし今の時代に、若いスタッフによってこの『ライドウ(Raidou)』シリーズを作ると、その「きな臭さ」はますます倍増しそうだから。今の若い人の中には歴史修正主義、嫌韓・嫌中に毒されている人も居るだろうし、そういう人がこのシリーズを作るとなると危険だ…。
まあ、あからさまな差別表現(例えば「ライドウが中国人・韓国人を倒しに行く話」など)はゲーム倫理上不可だし、アトラスとセガ(親会社)も「差別は許さない」という企業理念は恐らくあるだろうし、「差別制度である天皇制を美化したり、歴史修正主義や嫌韓・嫌中を煽りかねないゲームはもう出すわけには行かない」と思ってくれると信じているのだけどね。

2021年7月14日水曜日

「天皇が出てくるメガテンは無い」なんてのは嘘だから…

天皇が出てくる『メガテン』は存在する

メガテニストたちの意見を見ていると、「天皇が出てくる『メガテン』は存在しない」と思っている者が多いと考えられる。
だが、天皇が出てくる『メガテン』は存在するのである。それこそがこのブログで扱っている『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)である。

なぜそのことに気が付かないのか?

何度も書くが、このゲームの第七話は「超國家機関ヤタガラス」(味方組織。以下ヤタガラス)の命令で「大正天皇としか思えない『重要な御方』を救わなければならない」シナリオである。なおこのゲームの時代は1931年だが、「史実より大正天皇が長生きしている」設定である。
「天皇の出てくる『メガテン』は存在しない論者」は、この3パターンに分類されるだろう。
  1. 『超力兵団(Soulless Army)』をプレイしたことが無い。
  2. 『超力兵団(Soulless Army)』をプレイしたことはあるが、第七話まで辿り着いていない。
  3. 『超力兵団(Soulless Army)』をクリアしたが、第七話に出てくる「重要な御方」が大正天皇であることに気が付いていない。
ここでは「3」のパターンを取り上げてみよう。
第七話に出てくる「重要な御方」は、サブキャラクターの「ヤタガラスの使者」のセリフによれば「この御方は海軍の…、いや、日本國の未来において、重要な御方です」となっている。1931年の日本では天皇は軍の大元帥であったし(史実では陸海軍だがゲーム上では何故か海軍のみになっているのは気になるが…)、さらに彼は「大日本帝国にとって重要な人物」とされていたことも事実だ。
また「重要な御方」を救うことを命じる「ヤタガラス」とは本来、『古事記』によると「神武天皇(架空人物)を導いたとされるカラスの名前」である。それを踏まえれば、この人物が大正天皇だと分かるだろう。
それなのに、「3」パターンの人はなぜそのことに気が付かないのか?

歴史を勉強していないからこういうことになる

私が思うに、「3」パターンの人は「日本の近現代史のことをちっとも勉強していないし、天皇の戦争責任についても全く考えたことが無い人」が多いのだろう。明治天皇から昭和天皇までの天皇は、日本の敗戦まで「軍の大元帥」であった事実すら知らないのかも知れない。日本がダメなのはこういうところだ。日本の戦争、植民地支配、天皇の戦争責任について学ばないどころか、歴史修正主義に走って悪い歴史を美化したがる…。

2021年7月11日日曜日

二次創作小説めいたもの・「日本敗戦後のライドウ」

前回記事より

前回の記事。


ここでは、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の未来では、韓国の歴史教科書には「十四代目・葛葉ライドウは韓国を苦しめた敵である」と書かれているだろう、といった話をした。
今回はそれを元にして、一種の二次創作短編小説のようなものを書いてみたい。タイトルは「日本敗戦後のライドウ」

小説・日本敗戦後のライドウ

1931年(ここでは架空の「大正20年」となっている)、ライドウの活躍により「超力兵団事件」が終結した後、満州事変が起こる。その後大正天皇は死去し昭和天皇の時代になる(いつ昭和になるかは不明だがここでは1932年あたりとする)。そして天皇と超國家機関ヤタガラス(天皇守護組織。モデルは国家神道。以下ヤタガラス)の命令により日本は「日中戦争」「大東亜戦争」(アジア・太平洋戦争)へと突き進んでゆく。
成人したライドウもまた、徴兵されて戦争へ行くことになる。それが大日本帝国を護ることだとヤタガラスに洗脳されてきたのだから。どこへ行ったかは不明(中国あたりかも)。無論そこでたくさんの敵兵を殺してきた。もしかすると一般人も殺したかも知れない。
そして1945年、沖縄戦が勃発し、日本には二度も原爆が投下され、八月十五日に敗戦となった。大日本帝国は滅び、新たな「日本国」となる。昭和天皇は戦犯なのに、裁判は回避され生き残ってしまった。
ライドウは無事に日本に帰ってくるが、戦後日本にはヤタガラスは存在しなかった。なぜなら、GHQがヤタガラスを発見し、「天皇を神格化するような組織の存在こそが植民地支配と侵略戦争を引き起こしたのだ。存続は認められぬ」として解体を命じたからだ。「葛葉一族」も発見され、解体を命じられたという(ただし「葛葉キョウジ」の祖先だけはひっそりと生き延びていた)。
ライドウは、もはや何を信じればいいのか分からなくなった。
「私が悪魔と共に、大日本帝国のため、天皇のために戦ってきたことがこんな結果をもたらすとは…! 私の使命は人々を脅威から護ることだった…。それなのに、多くの人々を殺してしまった…!」
ライドウはデビルサマナーを引退することを決めた。鳴海探偵社も退社。相棒の黒猫・ゴウトも居なくなった(中身は咎人・初代ライドウなので、ヤタガラス壊滅後に天に召されたのだろう)。ライドウとは名乗らなくなり本名で生活をすることに。ゲーム上では本名は設定されていないので(プレイヤーが決める)、ここでは「元・ライドウ」とする。
元・ライドウは東京を離れ、日本のどこかでごく普通の仕事をして暮らしていた。ある時、気まぐれで韓国へ観光旅行に出かけることを決めた。
韓国の歴史資料館を訪れた元・ライドウは、ある展示室に「過去の自分のこと」が紹介されているのを見つけて衝撃を受ける。そこにはこう書かれていた…。

「デビルサマナー・十四代目葛葉ライドウは、天皇崇拝組織・超國家機関ヤタガラスの命令で大日本帝国と天皇家を守護していた日本人。韓国が『天皇の名の下に』行われた植民地支配で苦しんでいることを知らず、ヤタガラスの味方であり続けた。韓国人からは今も恨まれている。日本の敗戦後、ヤタガラスは崩壊。その後のライドウの行方を知る者は居ない…」

そして周りの韓国人も、「天皇の味方をして、韓国人を苦しめたライドウは許せないよね」、「彼は『日本と天皇を守護するのは韓国を苦しめること』だって知らなかったんだろう」などと言う。
元・ライドウは思う。
「私は韓国人の敵なのか? 確かにそうだ、『天皇の名の下に』行われる植民地支配のことなど教えられなかった。もしそれを知っていたら、韓国人を救うためにヤタガラスを滅ぼしていただろうに…! 私はいったい何てことを…!!」
いっそのこと、韓国人たちに土下座して「私こそがライドウだ、何も知らずにヤタガラスに従って、あなた方を苦しめたことをお詫びしたい」と謝りたかった。だがもし実行しても「あなたがライドウだって? 何を言っているの? ライドウなんてずっと行方不明なんでしょ?」と言われて相手にされないだろう。
日本に帰国した元・ライドウは、どうすれば韓国人にお詫びが出来るのか考えていた。
「そうだ、魂だけ過去に戻り、別の人間に憑依して、かつてヤタガラスに従っていた自分を倒してしまえばいいのだ」
これはただの実現不能な夢想に思える。しかし元デビルサマナーの彼にはその力があった…。「アカラナ回廊」を経由し、魂のみ1931年に戻り、ある人物に憑依した。その人物こそこのゲームのヒロイン・「大道寺伽耶」だった。その時の伽耶は「伽耶に憑きし者」と呼ばれる。
そう、実はあの超力兵団事件は、全て未来から来た十四代目ライドウが引き起こしたもの…。伽耶に憑きし者は「自分はTOKYOミレニアムから来たテンプルナイトだ」とか「ライドウの名を継いだ者」などと言っていたが、それはただの作り話に過ぎないのだ。
伽耶に憑きし者の正体である元・ライドウは、かつての自分と必死で戦った…。だが、かつての自分はあまりにも強く、敵うことは無かった。結局、また戦後日本に戻ってきた元・ライドウ。
「かつての自分を倒せなかった私は、どうやって韓国人に詫びればいいのか?」
苦悩する元・ライドウ。やがて、日本に「歴史修正主義」と「嫌韓」が蔓延る時代に突入する。歴史修正主義者の歴史観では、「ヤタガラスとライドウがやったことは正しい、日本は侵略戦争などしていない、植民地主義は正しかった」となっているらしい…。元・ライドウは危機感を覚え、この歴史修正主義・嫌韓と生涯戦うことが「韓国人へのお詫び」になると考えたのであった。(了)

参照ゲームソフト

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(プレイステーション2/発売元・アトラス。英語版は『Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army』)

参考文献

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式完全本(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)

2021年7月10日土曜日

未来の「韓国の歴史教科書」にはもしかすると…

ライドウとヤタガラスがやったのは「戦争と植民地支配を支持すること」だった…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の主人公・ライドウは、天皇を守護する組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)の命令で架空の1931年の帝都を護っているわけだが、『超力兵団(Soulless Army)』の未来ではヤタガラスとライドウがやったことはむしろ否定されなければならない。なぜなら、「帝都を護る」とは「国体(天皇制国家)を護ること」であり、「日本が起こした植民地支配と侵略戦争を肯定する」意味があるからだ。

韓国の教科書ではこう書かれる?

では、『超力兵団(Soulless Army)』の未来(日本の敗戦後)を想像してみよう。韓国で使われる歴史教科書の近現代史ページには、もしかしたらこのように書かれている?

「大日本帝国時代の日本には、超國家機関ヤタガラスという天皇守護組織があった。ヤタガラスに仕えるデビルサマナー・葛葉ライドウは、ヤタガラスの命令で天皇と帝都(日本の首都)を守護していた。その結果、韓国は日本がアジア・太平洋戦争に負けるまでずっと日本の植民地とされて虐げられた。ライドウは韓国人にはひどく恨まれており、今でも恨む人は多い。ヤタガラスは日本の敗戦後に解体され、ライドウの行方を知る者も居ない」

ちなみに、このゲーム上の未来の中国の教科書でも同じように書かれているのかも知れない(中国侵略はこのゲームの時代より後だが)。

2021年7月6日火曜日

歪んだナショナリズムが高まる今の時代には…

オリンピックの方が大事なのか?

延期されていた東京オリンピックも開催されようとしている。感染症の拡大を懸念するならばやる必要の無いものだが、結局開催されてしまうのか。

なぜ感染拡大防止よりもオリンピックが大事なのか? もし今の日本が右傾化していなくて、歪んだナショナリズム(歴史修正主義のネット右翼の言動はまさにそれ)が広まっていなければ、開催されることは無かったのではないか、と思っている。オリンピック自体が政治性とナショナリズムを帯びたものだから。そう、「オリンピックを無事に開催することが日本の誇り」だと政府自身が思っていることは間違いない。

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)の時代は戦前の日本(架空)なので、愛国主義や日本第一主義が啓蒙されていたのだろうけど、このゲームの世界の場合、そうなったのは天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」が陰に居るからであろう。史実で言えばかつて存在した国教「国家神道」のことだ。それについてはゲーム上で何の指摘も無いが。

歪んだナショナリズム自体はこの日本にずっと存在し続けていたが、戦前・戦中は特にそれが高まった時代だったのだろう。そして歴史修正主義と嫌韓・嫌中が蔓延る今の時代もまた…。

ライドウは好きだけど、『超力兵団』はどうしても復活させたくない、と繰り返し言っているのは、このゲームの時代と同じような歪んだナショナリズムが広がり、本来は開催すべきではないオリンピックが「日本の誇り」の名の下に開催されてしまう今の時代には相応しくないものだから。人によっては「ナショナリズムの高まった今の時代にこそ相応しいゲーム」と映るだろうが、そう思ってしまうことが危険なんだよ。


2021年6月7日月曜日

宗像とスクナヒコナは鳴海たちに「加害者であること」を自覚させようとしたのに…

前回記事をさらに掘り下げる

前回のこの記事。


これについて、もう少し掘り下げてみたい。

宗像とスクナヒコナのセリフ

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2)の第伍話の敵将・宗像のセリフの一部を再録する。

宗像「やはり来たか、葛葉ライドウ。海軍…いや国家に利用されし愚かなデビルサマナー。
ライドウよ、お前は知りながら従っているのか? ヤタガラス…、いや、この国家が我らに行なった行為を…。
かつて…、そう遥か古の時代、天より降り立ったという者がいた。その者は己こそ大和の地の支配者と呼び、その地に住む民を征服し始めた。頭を垂れる者を従え…、反抗する者を討ち果たし…、大地を血で染めて作り上げたのがこの日本という国なのだ。(後略)」

第拾話で、宗像の肉体は実は「スクナヒコナ」という国津神に乗っ取られていたことが判明する。スクナヒコナと、主人公・ライドウの仲間である探偵・鳴海とのやり取りの一部を再録する。

スクナヒコナ「帝都百万の民の死滅…、それが超力超神に与えし命。全ての民が罪を噛締(かみし)めながら、悶え、そして死ぬのだ!」
鳴海「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」
スクナヒコナ「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」
鳴海「そんなムチャな…」
スクナヒコナ「貴様らにはわかるまい。虐(しいた)げられし者の心なぞ…。帝都破壊の前に、貴様らを血祭りに上げてくれる!」

「侵略戦争の加害者」であることを鳴海たちに自覚させようとした…

前回書いたように、宗像とスクナヒコナのセリフは「日本の侵略により日本化された琉球と蝦夷、そして日本の植民地にされた韓国や台湾の人々」の恨みの言葉に見えるわけだが、さらにもう一つ付け加えると、スクナヒコナの「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」は、「鳴海やライドウに、『貴様ら大和民は侵略の加害者の末裔だ』ということを自覚させようとしたもの」でもあると思っている。だが結局、鳴海はそれを自覚出来ないので「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と突き放してしまったのだろう。
さらに言うと、宗像とスクナヒコナのセリフは、実は「戦争の歴史を知らずに生きる現代日本人に対する警告」なのだろうと思っている。宗像の「その者は己こそ大和の地の支配者と呼び、その地に住む民を征服し始めた。頭を垂れる者を従え…、反抗する者を討ち果たし…、大地を血で染めて作り上げたのがこの日本という国なのだ」は、「この日本国は、かつて侵略戦争と植民地支配で韓国人や中国人たちを散々痛めつけてきた戦犯らによって作り上げられた血塗られた国なのだ」という意味とも読めるからだ。スクナヒコナの「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」も、「日本人として生まれた以上、祖先の犯した戦争犯罪・植民地支配責任から逃れることは決して出来ない」と言っているように見える。
鳴海は、一般的な現代日本人像(または右翼化した日本人)を投影したものだと私は思っている。つまり、韓国人などから「日本人は戦犯の子孫だ」と言われると耐えられなくなって現実逃避してしまう(歴史修正主義に走ってしまう)日本人そのもの。だからこそ「昔のことは俺たちには関係無いことだ、日本に生まれただけで罪だなんてムチャなこと言うな」といったセリフを言えるのだろう。そして前回も述べたように、鳴海の姿は「侵略者の子孫であることを自覚出来ない製作者」そのものだとも思えるのだ。

参照ゲームソフト

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(プレイステーション2/発売元・アトラス)

参考文献

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式完全本(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)

2021年5月27日木曜日

このゲームの製作者は自分たちが「侵略した側の子孫である」ことを認識出来ていない

実に興味深いセリフ

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)は、架空の1931年の大日本帝国が舞台であり(元号は架空の「大正20年」であるが)、基本的なストーリーは「天皇崇拝組織・超國家機関ヤタガラスの命令で、天皇(ここでは大正天皇)にまつろわない者たちを倒して帝都(大日本帝国の中心)を守護する」ことだ。
このゲームの第八話と第拾話(第十話)には興味深いセリフがいくつかある。

第八話の宗像のセリフについて

このゲームの登場人物の一人「宗像」とは、主人公のライドウと敵対する陸軍軍人である。『超力兵団』の第八話は、「和電イ号基」という鉄塔に潜入して宗像に会うのが目的の話だ。宗像に会うと、このようなセリフを言う(一部句読点を足し、難しい漢字には読み仮名を付けたが、基本は原文ママ。以下のゲーム中のセリフは全て同じ)。

宗像「やはり来たか、葛葉ライドウ。海軍…いや国家に利用されし愚かなデビルサマナー。
ライドウよ、お前は知りながら従っているのか? ヤタガラス…、いや、この国家が我らに行なった行為を…。
かつて…、そう遥か古の時代、天より降り立ったという者がいた。その者は己こそ大和の地の支配者と呼び、その地に住む民を征服し始めた。頭を垂れる者を従え…、反抗する者を討ち果たし…、大地を血で染めて作り上げたのがこの日本という国なのだ。
従う事を良しとせず、戦いに敗れた民は、様々な蔑称で呼ばれながら生き続けた。鬼とも土グモとも呼ばれ、大和の民とは認められずにいた…。…そういった国家に殺されし者。伏(まつ)ろわずに消えた民の怨嗟(えんさ)の声が、私を動かしているのだ!(後略)」

第拾話のスクナヒコナのセリフについて

『超力兵団』の第拾話は、ライドウの仲間である探偵の男「鳴海」を救出するために「陸軍地下造船所」へ向かう話。鳴海を救出し最下層へ行くと、宗像と再会する。ちなみに鳴海は元は陸軍に居た男で、宗像のことは知っているらしい。最下層での鳴海とのやりとりの一部を紹介。

鳴海「…超力兵団計画。その名を聞いた時から気になっていたんだ。
宗像さん…、やはり貴方の仕業か」
宗像「…デビルサマナー 葛葉ライドウ。やはり我らが前に立ち塞がる気か」
鳴海「宗像さん…、答えてくれ。俺は、かつてのあんたを知っている。
国を強くする意志を持っていたが…、民を犠牲にする考えは無かったはず!
何故、今! こんな計画を!!」
宗像「…そは古き時代よりの復讐。天津の一族を滅ぼす事が我が悲願」
鳴海「…な、何?」
宗像「帝都に住む人間の事などどうでもよいと言ったのだ。我らが悲願…、我らが願い…、血と汚名を背負い倒れた幾多(いくた)の同胞の無念の声が…、…我を突き動かすのだ! 愚かな人間を死滅させよと!」

その後のイベントで、彼の肉体と精神は実は「スクナヒコナ」という国津神に乗っ取られていたことが判明する。正体を現したスクナヒコナと鳴海との会話の一部を紹介する。

スクナヒコナ「帝都百万の民の死滅…、それが超力超神に与えし命。全ての民が罪を噛締(かみし)めながら、悶え、そして死ぬのだ!」
鳴海「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」
スクナヒコナ「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」
鳴海「そんなムチャな…」
スクナヒコナ「貴様らにはわかるまい。虐(しいた)げられし者の心なぞ…。帝都破壊の前に、貴様らを血祭りに上げてくれる!」

ここで鳴海が「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と言うのだが、これの問題点は『シリーズ 「超國家機関ヤタガラス」はなぜ怖ろしいのか? ・第八回目「『第拾話・帝都炎上!』に見る歴史認識問題・戦後責任問題・歴史修正(改竄)主義」』にも書いた。
だが、最近になってこのセリフにはさらに問題があると気が付いた。今回はそれがテーマ。

鳴海のセリフは「侵略者の子孫であることを忘れた製作者」の独りよがりな独白だと思える

宗像とスクナヒコナのセリフは、このゲーム上での設定では『古事記』に出てくる架空人物「神武天皇」によって侵略され、大和を追われた国津神の恨みの言葉なのだが、それをこのゲームの時代背景で言われると「日本の侵略により日本化された琉球と蝦夷、そして日本の植民地にされた韓国や台湾の人々」の恨みの言葉にしか見えない。
ライドウや鳴海は、スクナヒコナなどの国津神から見れば「侵略した側の子孫」ということになるが、鳴海はそのことに無自覚だからこそ「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」と突っぱねてしまえるのだ。
このゲームの製作者側も「自分たちは琉球、蝦夷、韓国、台湾、中国などを侵略した側の子孫」であることに無自覚だからこそ、このようなセリフが書けるのだと思う。そして、自分が「侵略者の子孫」だと思っていないからこそ、「日本を破壊しようとする侵略者(天皇にまつろわぬ者たち)から帝都を護る」という、まるで「日本が侵略の被害者」であるかのようなストーリーが作れるのだろう。
そう考えると、右翼による歴史修正主義が蔓延した今の時代には、このようなゲームはやはり復活させるべきではない。もしもこのゲームを作り直すとすれば、そのような「我々日本人は侵略などしていない、むしろ侵略された被害者だ」などという、歴史修正主義的な思想から抜け出すべきだ。

参照ゲームソフト

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(プレイステーション2/発売元・アトラス)

参考文献

  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)
  • デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団 超公式完全本(ファミ通編集部責任編集/エンターブレイン)

2021年5月20日木曜日

ここまで露骨な「天皇崇拝称賛ゲーム」は前代未聞であろう

はっきり言って 『超力兵団』は「天皇崇拝称賛ゲーム」である

何度でも書くが『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)は、「大正天皇を守護する組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)」が味方」であり、「ヤタガラスの命令で大正天皇を救わなければならない」話もあるゲームだ。
まず、この設定とストーリーだけでももう「このゲームは天皇崇拝を称賛するような内容だ」「天皇家を神聖なもの、守護すべきものと描いている内容だ」と気が付くのではないだろうか。

ここまで露骨に天皇家を賛美するようなゲームは恐らく今まで無かったであろう

以前も書いたように、家庭用ゲーム機で正式に日本で発売されたゲームで「戦前または戦中の大日本帝国が舞台で、日本を救うのが目的のゲーム」であれば『超力兵団』以前にも既に存在していただろう。だがその手のゲームでさえ恐らく「天皇家称賛、天皇崇拝称賛」的な描写は避けていたのではないだろうか。それは恐らく「大日本帝国は天皇を崇拝したせいで戦争を招き、滅びてしまったから」、「昭和天皇は戦犯だと主張する人も居るから」、「天皇制は身分差別制度のため称賛出来ないから」、「天皇嫌いの人もプレイする可能性があるから」、「かつて日本に攻め込まれた中韓などから問題視されやすいから」といった理由で避けられてきたのだと思う。しかしこの『超力兵団』では今までは避けられてきたであろうその「天皇家称賛、天皇崇拝称賛」を露骨に表現したゲームである。

なぜ天皇賛美描写を入れたのか?

なぜこの『超力兵団』に「天皇崇拝を賛美するかのような描写」を入れたのか? はっきり言うと、このゲームのストーリーはそんな描写が無くとも成立するものである。憶測だが、「製作者の中に天皇崇拝者、戦前美化論者が居る」可能性があると思う。
書店に置いてある本の中には、「天皇家を称賛するようなもの」も結構あるのは事実である。ただ、それらは「天皇家が好きな人しか手に取らない本」であるから、それは別に構わないと考えている。だがこのゲームは「天皇好きだけがプレイするもの」では無い。メガテニストの中には天皇制を嫌う者も確実に居ると分かっていながら(少なくとも私はそうだ)、「天皇家や天皇崇拝を称賛する内容」にしてしまったことは大問題である。
私は、天皇崇拝を賛美する『超力兵団』及び続編の復刻には大反対する。ライドウは好きだけど!

2021年4月30日金曜日

「グロテスクな表現が嫌い」はただの好みの問題だが「天皇制が嫌い」は思想の問題である

「グロテスクな表現が含まれます」とはあるが「天皇が出てきます」とは書かれていない…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)のパッケージには「このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています」の注意喚起があるが、他方で「このゲームは天皇を守護する組織が味方で、大正天皇を救う話があります」とは書いていない。これを書くとネタバレになるから、書く訳にはいかないのは分かるのだが…。しかし、この表記が無いことである問題が生じている。今回はそれについて書く。

「天皇制が好きか嫌いか」は思想の問題なので…

『超力兵団』は天皇を守護する「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)が味方で、第七話では大正天皇としか思えない人物を救えとヤタガラスに命令される。これを拒否するとゲームは先に進まなくなってしまう。
この話の問題点は、「天皇制を嫌う思想の人を排除するもの」である点。その時点で「思想差別」と言える。「グロテスクな表現が嫌いだからこのゲームは嫌い」なのは単なる好みの問題だが、「天皇守護組織が味方なのでこのゲームは嫌い」というのは思想の問題である。日本には天皇好きな人だけではなく、「天皇制を嫌う日本人、在日韓国人、在日中国人」も多く居ることを考えないのは問題だと思う。
パッケージに「グロテスクな表現が~」という表記があるのは、「暴力やグロテスクな表現が嫌いならこのゲームは買わないで下さい」という意味であるが、このゲームの場合は「天皇制が嫌いならこのゲームは買わないで下さい」とも書くべきだ。

2021年4月25日日曜日

「昭和天皇でなければいいだろう」とは言い難い…

「大正天皇を救う話」のどこが問題か?

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)の第七話は、「味方の組織・超國家機関ヤタガラス(天皇を守護し日本を護る組織であり、国家神道に似ている)の命令で、敵に呪いをかけられた大正天皇(としか考えられない人物)を救わなければクリア出来ない話」である。

この話の問題は、「天皇制を嫌う人からは猛反発を食らうこと」「差別制度である天皇制を称賛したり、天皇の名の下で行われる侵略戦争、植民地支配を美化するものであること」など、多数ある。

この『超力兵団』の舞台は1931年の日本(あくまでも架空のもの)であるが、元号が架空の「大正20年」となっていることには注目して欲しい(現実なら昭和6年)。つまり、もしも現実と同じ元号であれば第七話は「昭和天皇を呪いから救う話」になるのだが、なぜあえて架空の元号を用いてまで、昭和天皇を救う話にしなかったのか?

実在の大正天皇は病弱であったので、「呪いによって病弱になったのだ」、という解釈を用いるためなのかも知れない。だが、もう一つ重要な意味があると思う。それは「舞台を昭和6年の日本にして、昭和天皇を救う話にすると、『昭和天皇は戦争犯罪者である』と考える人から批判される可能性があるので、それを怖れたために大正天皇にした」のではないだろうか。実際、私も「昭和天皇は戦争責任を取るべきであった」と考える立場である。


大正天皇は戦犯じゃないからいいだろうって? それは通用しないんだよ

だからといって、「第七話は戦犯ではない(と言っても「第一次世界大戦」に参戦した責任はあるが)大正天皇を救う話なのだから、昭和天皇を救う話よりはマシ」とも言えない。なぜなら、大正天皇には「植民地支配責任」があるからだ。
大正天皇の父である明治天皇の時代から、日本は韓国(朝鮮)と台湾を植民地支配していた。それは大正時代になってもまだ続いており、1945年まで続いた。
そう考えると、第七話は「天皇の名の下で行われていた植民地支配を正当化・美化・称賛するシナリオ」に他ならないではないか? このゲーム上では植民地支配は描かれないが、確実に起きているだろうし。
製作者は「そんなシナリオではない」と言うのだろうが、大正天皇は「植民地を手放したことは無い」以上、どうしてもそのように解釈せざるを得ない。
ネット右翼たちはこぞって「日本が他の国を植民地にしたのは実はいいことだった、本当は明るい時代だった」と歴史修正を試みるが、そのように歴史を日本にだけ都合良く捻じ曲げることは許されない。

2021年4月21日水曜日

今の時代にライドウが再び生まれてくると不幸になるだけだ…

ライドウのことは大好きだけど…

私が『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)の復刻に反対しているのは、「このゲームが嫌いだから」ではない。むしろ大ファンで、主人公のライドウは私が知っている全てのゲームキャラクターの中で最も好き、と言い切っていい。
だが、好きであるがゆえにこのゲームの復刻等には反対せねばならない。その理由とは…。

今再び生まれると「嫌韓のネット右翼に利用されてしまう」から

理由は、今の日本は「歴史修正主義、嫌韓、嫌中、韓国ヘイト、中国ヘイト、ヘイトスピーチ、在日韓国人差別」などがまかり通っていることと関係がある。
今の世の中は、韓国人が日本を少しでも批判すると「韓国うるさい、面倒くさい、関わらない方がいい、韓国とは断絶せよ」などとほざくネット右翼が大量に湧いてくるし、「日本にのみ都合良く近現代史を修正した本」、「嫌韓本(韓国ヘイト本)」などもベストセラーになっていたりする(『マンガ嫌韓流』シリーズ、『反日種族主義』、『日本国記』などが代表格だろうか)。
こんな時代に、「天皇守護の超國家機関ヤタガラスに仕えて、天皇にまつろわぬ者を倒し、大日本帝国(言い換えれば「国体」)を護っているライドウ」が再び生まれてくると、ネット右翼たちに好きなように利用されかねない。つまり「天皇に仕えるライドウが、生意気な韓国をやっつけてしまえ。そういう新作も作れよ」などと言い出すネット右翼が確実に現れる、ということ(今までも一部に居たのかも知れないが)。
それはライドウにとっては不幸なことでしかない。だからこそ私は、好きだけれども『超力兵団』及び続編の復刻には反対している、というわけ。

2021年4月17日土曜日

「天皇守護組織が味方で、天皇が出てきてそれを救わなければならない」ゲームは前代未聞だと思う…

「日本や帝都を救うゲーム」ならば存在していたが…

何度も書いているが『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2)では、「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)という「天皇(このゲームでは大正天皇)を守り大日本帝国(というよりは「国体」)を霊的に守護する」組織が味方である。
「大日本帝国が舞台で、帝都や日本を救う」というゲームであれば『サクラ大戦』(セガ)や、日本軍を指揮する戦争シミュレーションゲームなどがすでに出ているだろう。だが、「天皇守護組織が味方で、ゲーム中に天皇が出てきて(シルエットだけだが)、さらに天皇を救わなければ進むことが出来ない」ゲームは、少なくとも「任天堂のファミコン以来、家庭用ゲーム機で公式に発売された国産ゲーム」の中では前代未聞なのかも知れない。
まあ、「帝都や大日本帝国を護るゲーム」は、ある意味どれも「天皇を護るゲーム」とも言えるのだけど。なぜなら、帝都や日本を救うのは結局「国体(天皇制国家)を救う」ことだし。

「天皇守護のヤタガラスを倒す話」ならさらに前代未聞だったのに…

『メガテン』シリーズは「神をも恐れぬ、タブー破りの得意なゲーム」であることは確かだ。ゲームに「天皇を守護する組織が味方の設定と、天皇を救う話を入れること」も一種の「タブー破り」だったように思う。だが私が見るに、これは「タブー破り」というよりはむしろ極めて保守的であり、「右翼には好かれるだろうが左翼・天皇嫌いには徹底的に抗議される」類いのものだ。それらならばいっそのこと「ヤタガラスを滅ぼして天皇制自体を終わらせる」話にした方がいい。右翼には抗議されるだろうが。
天皇制は身分差別制度なので、それを守護する組織が味方なのは「差別思想を助長する恐れのあるもの」であり、本来はゲームで使ってはいけないものではないのか?

2021年4月15日木曜日

1931年当時の日本人の精神性を現代人に押し付けることは出来ない

 第七話は「1931年当時の日本人と同じような精神性を持つ人」にしか向けられていないのは問題である

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)の第七話は、「『大正天皇(としか思えない)人物』を救えと『超國家機関ヤタガラス』(味方の組織)に命じられる。逆らうことが出来ない」という話である。これ自体、天皇制廃止論者などからは猛反発を食らうであろうシナリオなのだが、さらに問題なのは「この話は、1931年(ゲームの舞台)の日本人と同じような精神性を持つ人にしか共感されない」ことだ。
確かに、1931年当時の日本人の多くは「天皇は神であり、天皇を頂く日本はアジアで一番偉い」、「天皇のために働くことは素晴らしい、お国の為だ」、「軍人は天皇のために戦って死ぬのが名誉」といった精神性を持っていたのは事実だろう(ただし、そのような精神性を持たない者も、天皇制反対者も確実に存在したのだが)。だが、それはあくまでも「1931年に生きていた人間」のことであり、このゲームをプレイするのは「2006年(この『超力兵団』が発売された年)以降に生きる人間」である。それを考えずに「天皇を救わなければいけない」話を入れることは時代錯誤としか思えない。

天皇嫌いの人にまで「1931年当時の日本人らしく振る舞うこと」を強制することはある種の「思想差別」

さらに言うと、第七話自体「これが物凄く不愉快だと感じる人は、ここでこのゲームを放棄して欲しい」とでも言っているようなものだ。つまり「1931年当時の多くの日本人と同じような振る舞いが出来ない人にはクリア不可能」なのだ。これは『メガテン』という、様々な思想を持つプレイヤーの居るゲームとしては問題であるし、一種の「思想差別」とも言える。それに日本には、在日韓国人や在日中国人も住んでいるのだし。
いくら、『超力兵団』の舞台が戦前の日本であろうとも、それをプレイするのはあくまでも「現代人」であることを忘れてはいけない。現代人は、「『天皇は現人神だ、天皇を頂く日本は一番偉い』などと言う思想こそが、日本を侵略戦争に走らせ、後に『大日本帝国』を滅ぼすことになった原因の一つ」であることを知っているのだから。

2021年4月1日木曜日

製作者は「天皇守護組織を味方とすること」を特別問題視していないように思える

「超國家機関ヤタガラス」は間違いなく「天皇守護組織」である

以前より繰り返し書いているように、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(アトラス。プレイステーション2。以下『超力兵団』)に登場する味方の組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)とは「大正天皇を守護する組織」である。『超力兵団』の第七話を見れば分かる。たとえ「天皇」、「陛下」とは出てこなくとも、「日本において重要な御方を救え、救わないと許さん」とヤタガラスに命じられることを考えれば理解出来るはずだ(このゲームの舞台は架空の1931年の日本だが、なぜか元号は「大正20年」とされている)。

製作者は「『ヤタガラスが味方であること』を特に問題視しなかった」としか思えない…

このゲームの設定とストーリーは、「天皇家が日本を守護している」ような幻想を好む右翼には好かれるのかも知れない。だが、実際のところは「天皇制は身分差別制度であり、さらに大日本帝国時代においては、隣国に対する侵略戦争と植民地支配の元凶ともなった制度でもある」わけだから、天皇守護組織・ヤタガラスを味方とするのは「差別を受け入れ、日本の悪い歴史を美化する」ものであり、非常に問題がある。特に天皇制廃止論者には徹底的に嫌われるだろう。
だが、製作者は「天皇守護組織が味方であることの何が問題なのか?」としか思わなかったのかも知れない。つまり、「天皇(特に昭和天皇)には戦争責任や植民地問題の責任がある」、「天皇制は差別制度である」とは微塵も思っていない…、だからこの『超力兵団』を出しても問題無いだろうと判断した…とも考えられる。
しかし、「日本の戦争や植民地支配を美化するような歴史修正(改竄)主義思想が、一般にも蔓延ってしまっている」今の日本では、このようなゲームはその傾向をさらに強める危険性があるため、復刻すべきでは無いだろう。

2021年3月14日日曜日

「『国家神道』をモデルとする組織が味方であること」がなぜ許せないのか?

ヤタガラスは間違いなく「国家神道」がモデルである

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(アトラス。プレイステーション2。以下『超力兵団』)に登場する組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)は、大正天皇を守護する組織であり、主人公・ライドウの味方をしている。
このヤタガラスのモデルとなっているのは、明らかにかつて存在した国教「国家神道」である。『超力兵団』の第七話は「敵の策略で危機に陥った大正天皇(とは呼ばれていないが、「日本にとって重要な御方」と言われるので間違いなく天皇である)を救え」とヤタガラスに命じられる話なのだが、「それに逆らうことは許されない」ことから見れば理解出来るだろう。
「国家神道」及びそこから派生した「教育勅語」の教えでは、「天皇は神の子孫で、神聖なものであり、国家の危機の時は国体(天皇制国家)を命がけで護れ」となっている。第七話はまさにこの教えを再現したものと言える。

「国家神道がモデルの組織を味方にする」のは、戦争と植民地支配を正当化する意味合いがあるから…

では、ヤタガラスを味方にすることにはどのような意味があるか。それは「天皇は神の子孫で、神聖なもの。そして天皇を頂く日本はアジアで一番偉い国」という神話を実話とし、「軍の大元帥であった天皇が起こした近代の戦争や、天皇の名の下に行われたアジアの植民地支配を正当化する」意味合いがあるとしか思えない。
私は、たとえゲームであろうとも「天皇と日本が引き起こした戦争と植民地支配の正当化」は絶対に許せない。だからこそ、ヤタガラスを味方とするこのゲームには非常に重大な問題がある、と繰り返し言っているのだ。このような重大な問題のあるゲームを、今の世の中に復活させて欲しくはない。

2021年3月10日水曜日

ヤタガラスが味方なのは、要するに「権力側に付き従い、歯向かう者たちを弾圧する」ことだから…

超國家機関ヤタガラスが味方であることの問題点

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(アトラス。プレイステーション2)では「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)という「天皇を守護し、日本を霊的な力で支配する組織」が主人公・ライドウの味方である。この設定の問題は多数あるが、今回取り上げるのは「権力に付き従うこと」の問題。


結局のところ「権力者に付き従うことを良しとしている」話だから

ヤタガラスが味方ということは、必然的に「強い権力者側」に付き従うことを意味する。ヤタガラスに従い戦うのは、結局のところ「権力に従わない者たちを弾圧する」ことになってしまう。一見するとこのゲームのシナリオは「帝都を崩壊させようとする、強くて悪い奴らを倒す」話のようだが、実際のところは「敵よりももっと強い権力と力を持つヤタガラスの命令に従い、絶対権力に歯向かう者たちを弾圧している」のである。これこそが「ヤタガラスが味方であること」が問題である理由の一つ。それこそ、かつてのドイツで例えるなら「ナチスの味方をしている」のと同じことだ。


2021年1月7日木曜日

なぜ「天皇守護組織を味方にすること」が許せないのか

天皇守護組織を味方とするゲームがなぜ許せないか?

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(アトラス。プレイステーション2。以下『超力兵団』)は、「架空の1931年の大日本帝国(史実では昭和6年だがゲームでは架空の「大正20年」)を舞台とし、天皇を守護する組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)を味方として、大正天皇と国体(天皇制国家)を危機から救うゲーム」である。私は、フィクションであろうとも「戦前の日本が舞台で、天皇守護組織(天皇崇拝組織とも言える)を味方とし、さらに日本を救う内容のこの作品」は絶対に許しがたい。「所詮フィクションなら、どんな設定でもいい」とは言えない。今回はその理由について。

天皇制は差別制度だから、それを守護するのは…

天皇制とは「天皇と皇族は高貴な身分、それ以外は平民」とする「身分差別制度」であり、また女性差別、障害者差別なども含まれる制度だ。この制度を維持するためにヤタガラスは存在しているのだから、ヤタガラスとは「様々な差別を良しとする」組織であることは間違いないだろう。表面的にはそんな風には見えなくても。
私は、別に「反天皇制活動家」ではないし、そういった活動家らを支援する者でも無いが、「差別制度の天皇制は、将来的には廃止して構わない。もし後継者が居なくなって滅びるならばそれでいいのだ」という考えである。
そういう考えの私から見れば、『超力兵団』の設定とシナリオには憤りを覚えるのだ。この際だから、私の本音をはっきりと言ってしまおう。
「天皇が神だった頃の日本が舞台で、天皇崇拝組織・ヤタガラスを味方にして、天皇と国体を救うゲームだと? しかもよりによって、日本を創ったとされるイザナキ・イザナミと、皇祖神とされるアマテラスさえも実在したことになってしまう『メガテン』で? ふざけるな! たとえゲームであっても、差別制度を支える組織を味方にして、『天皇の名の下に』侵略戦争と植民地支配を繰り返していた時代の日本を救うという内容は許しがたい! 天皇家、及び日本の戦争と植民地主義を美化したいからこういう内容にしたのだろう?」
これこそが、この『超力兵団』が抱える最大の難点である。

この『超力兵団』を今の時代に復活させてはならない

昨年『真・女神転生3ノクターン HDリマスター』(アトラス。PS4他)が発売されて、今後も「アトラス作品の復刻などを予定している」などと言われているが、私は『超力兵団』及び続編の復刻、『ライドウ』シリーズの再始動には絶対に反対の立場を取る。『メガテン』シリーズは大好きだし、『超力兵団』の主人公・ライドウのことは好きなのだが…。その理由について説明する。
今の日本は「右傾化」が進み、「歴史修正主義」(私は「歴史改竄主義」と呼ぶ方が正しいと思うが)と呼ばれる現象が、右翼やネット右翼のみならず一般層にまで浸透している。日本における「歴史修正主義」とは、簡単に言うと「日本の戦争や植民地支配を良いものとして描き、731部隊は無かった、南京大虐殺は無かった、日本軍『慰安婦』は居なかった、日本軍が戦ってくれて他の国は感謝している、植民地支配は実は良かった、などと『日本にだけ都合良く歴史を改竄する』こと」である。右翼が「歴史修正主義を浸透させたい」と思うのは、恐らく「天皇が好きだから、天皇が引き起こして指揮した侵略戦争を正しいものとしたい」とか、「憲法を変えて戦争をしたい(そのために「戦争はカッコいいもの」として描き出そうとする)」からなのだろう。
そしてもうひとつ、今の日本では「嫌韓」と呼ばれる「韓国と韓国人、在日韓国人を悪者扱いする」現象も一般にまで広まってしまった(さらに中国を敵視する、いわゆる「反中」思想も広まっている)。ネット右翼は「歴史を捏造しているのは韓国の方だ」と思いたいのだろう(実際に歴史を捏造しているのは日本の右翼だが)。さらに、ネット右翼によるヘイトスピーチも繰り返されている。
このような時代に、『超力兵団』のようなゲームを再び世に送り出すのが相応しいと言えるか? 私は絶対に相応しくないと思う。もしも復活が発表されるならば、私は絶対に抗議する。
「アトラス様とセガ様は、このゲームが抱えている問題点や、若者への影響力の大きさを考えたことがあるのですか?」
今の日本でこの『超力兵団』及び『ライドウ』シリーズを再び世に出すことは、「日本の右傾化や歴史修正主義、嫌韓に加担するようなものだし、右翼とネット右翼を喜ばせるようなもの(逆に「左派や天皇嫌いの人、韓国人や中国人には徹底して嫌われる」のだが)」だ。たとえゲーム自体はマイナーだとしても、プレイヤーへの影響力の大きさを考えるならば、「復活希望は多いとしても、これを復活させるのはブランドイメージに傷がつくから、止めておこう」と考える方が普通だと思う。