2021年8月9日月曜日

もしも私がライドウなら鳴海に「スクナヒコナに謝るべきだ」と言ってやるところなのだが…。そして多分毎日ケンカしているんじゃないかな(笑)

第拾話の鳴海のセリフは何度考えても最低だよ…


前も書いたけど、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2)の第拾話で、ライドウの上司である探偵の男「鳴海」が、敵キャラの「スクナヒコナ」に対して言うセリフは最低だと思う。再録すると…。

「…馬鹿な、何千年もの昔の恨みなんて、今の俺たちには関係ねぇだろ!」

もう一度説明するとこのゲームのシナリオには、かつて「天津神の子孫・神武天皇」に侵略され倒された被害者である「国津神・スクナヒコナ」が復活し、このゲーム上では「天津の子孫」となっている日本人に復讐を果たそうとする話が含まれるのだが、鳴海は自分が侵略者の子孫だと認識出来ていないので、このようなことを言ってしまったのだろう。
私がライドウであれば、「そんなことを言ってはいけない、我々は確かに侵略者の子孫なのだから、スクナヒコナに謝るべきだ」と忠告してやるところなのだが…。まだ十代の子ども(ライドウは十代後半とされる)にそんなことを言われる三十代の大人(鳴海は三十代前半らしい)ってのも、想像したら情けないよなぁ…と思う。鳴海が戦後の人間なら歴史修正主義にあっさりハマるだろうな。「俺たちは侵略者の子孫では無い!」と思いたい日本人にとっては、歴史修正主義本は「気持ちよくなれるもの」だからだ。

鳴海とは毎日ケンカしているに違いない…

もし私がライドウであるならば、多分鳴海とは毎日ケンカしていそうだなと思う。第拾話のさっきのセリフはさすがに擁護出来ない。大人として最低だから。

「何でスクナヒコナに謝ろうとしないの? 日本の悪い歴史にも向き合わなきゃダメだよ。いくら遠い昔のことだからって、侵略された側が忘れるわけ無いだろ?」

他にも第拾話には、鳴海が「国の為といって市民を犠牲にするのは、絶対に間違っているんだよ」と言う場面がある。これは敵将の「宗像」(実はスクナヒコナに憑依されている軍人。鳴海の旧知人でもある)に対しての思いを吐露したものなのだが、天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」(ライドウが所属する組織で鳴海もここの協力者である。以下ヤタガラス)の方が余程「天皇のためにと言って市民を犠牲にする組織」じゃないか? と思うのだが。私はこう言ってやりたい。

「ヤタガラスの方が天皇の名の下に市民を犠牲にするような組織じゃないか。何を言ってるのさ? 日本が天皇の名の下に韓国と台湾を侵略して、市民を犠牲にしていることは知らないの?」

また、第拾話の最後の方では鳴海が「神だなんだの復讐やら、一握りの奴らの都合やら…。そんなもんで世の中の皆が振り回されていいわけがない。ヤタガラスの指示なんかじゃない、俺は一人の人間としてとして足掻(あが)いてやる!」と言う場面があるが、これもどうかと思う。その「一握りの奴ら」には天皇守護のヤタガラスも含まれているのだが? ヤタガラスを裏切らない限りは「ヤタガラスの指示では無い」とは言えない。私ならこう言うだろう。

「いや、世の中を振り回している一握りの存在は、天皇を護るヤタガラスの方だよ? ヤタガラスの指示じゃないって? それならヤタガラスを滅ぼすしかないじゃん?」