2021年11月27日土曜日

製作者は「ヤタガラスに共感して欲しい」と思ってこのゲームを作ったのではないのか…?

ヤタガラスは戦争と植民地支配を推し進める立場である…


『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)に出てくる味方組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)は、大正天皇としか思えない人物を守護しており、さらに「日本を霊的な力で守護する」設定である。
しかしこのゲームをプレイすれば分かるが、ヤタガラスはどう考えても怖ろしい組織だ。よく考えてみるがいい、天皇を守護するとはどういう意味があるかを。そう、天皇が始める戦争(「聖戦」)と、近隣国の植民地支配を積極的に推し進めることだ。

まさか「ヤタガラスに共感しろ」とでも…?

製作者としても、過去の『メガテン』に出てくる架空宗教「メシア教」のように、「ヤタガラスは一見良さそうでも、実は怖ろしいもの」として描きたかった節はあるのだろうが、過去の『メガテン』とは異なりヤタガラスに従う展開しか用意していないのはおかしい。日本と天皇を護らない話を入れると右翼に襲撃される恐れがあるからなのか。
実は、製作者は「ヤタガラスに共感して欲しい、国を護ることは素晴らしいと感じて欲しい」と思って作ったのではないのか、とも思える。そうだとしたら、いったい何を考えているのか。
だいたい、ヤタガラスに共感出来るのは天皇好きの右翼だけだというのに…。やはりこのゲームは右傾化した今の日本には相応しくないものだ。