2021年8月6日金曜日

「大正ロマンがヤバい」というよりは「天皇守護組織を味方として天皇に逆らう者を倒して大日本帝国を守護する」話なのがマズいってことなんだが、どうして分からないの?

「大正ロマンものは中韓では問題視されるから出せない」というのは表向きの理由でしか無いよ!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)と続編は中韓ではリリースされていない。これは表向きは「中韓では『大正ロマンもの』は、日本がアジアを侵略して植民地支配していた時代を美化しているからけしからん! と抗議されることが多いためである」と言われている(実際はこのゲームは「元号が架空の大正二十年となっているだけで、史実で言えば昭和初期が舞台」ではあるが)。なお英語版は存在する。
だけど、私はそれはあくまでも表向きの理由であると思っている。もし「大正ロマンが嫌われることだけが原因」だったら、大正時代が舞台の人気マンガ・アニメ『鬼滅の刃(Demon Slayer)』が中韓でも人気になっている(ただし一部は修正されているらしい。旭日旗っぽいものとか)ことの説明が付かないからだ。

そもそも設定自体が問題だが、さらにシナリオにも問題が…

私は、中韓で『ライドウ(Raidou)』シリーズが出せない本当の理由は別のところにあると信じている。私が思うその真の理由は、「ゲームの設定とシナリオが、中韓の人には受け入れがたいものであるから」だ。
特に初代の『超力兵団(Soulless Army)』は問題が多い。まず何度でも言うが「超國家機関ヤタガラス」という大正天皇守護組織を味方としている点だけでも「天皇崇拝を美化している。天皇を神としたことが侵略戦争と植民地支配の原因なのに」と抗議されるだろう。他にも「天津金木」(あまつかなぎ)、「祝詞」「○○の儀」など、天皇家を思わせるモチーフがいくつか出てくるところも天皇嫌いには嫌われるだろう。なお、反天皇制の人は日本人でも居る。
さらに、シナリオ自体も「天皇にまつろわぬ者を倒して大日本帝国(天皇制国家)の平和を護る」ものなので、「大日本帝国を美化し、日本の侵略戦争と植民地支配を肯定している」(私はそのように思っている)と抗議される怖れは高い。

中韓でも『鬼滅の刃』が受け入れられるのは中韓の人の好意だよ。「今なら『ライドウ』も受け入れてくれる」と勘違いするな!

すなわち、『ライドウ(Raidou)』シリーズが中韓で出せないのは、未だに侵略戦争と植民地支配の清算が出来ない日本が悪いからだよ(しかも最近は歴史修正主義が蔓延してますます世界から嫌われてるし)。『鬼滅の刃(Demon Slayer)』が中韓でも割と好意的に受け入れられるのは(一部の人からは批判されているのは事実だけど)、「大正ロマンものではあるが、天皇を救ったり大日本帝国を救ったりするような話では無いため」じゃないのか。
何度でも言うが私は『ライドウ(Raidou)』シリーズ復活には反対だし(ある意味で「右翼ゲーム」だから)、もし「『鬼滅の刃(Demon Slayer)』は中韓でも受け入れられるなら『ライドウ(Raidou)』シリーズもいずれ中韓版出してもいいよなあ」なんて製作者が思っているとしたら「それは傲慢すぎるから止めておけよ! 中韓の人の好意に甘えるな。『鬼滅の刃(Demon Slayer)』は中韓でも受けがいいとしても、中韓の人に『ライドウ(Raidou)』シリーズが受け入れられることは、一部の例外を除けば絶対に無いだろう!」と言っておきたい。