2021年7月6日火曜日

歪んだナショナリズムが高まる今の時代には…

オリンピックの方が大事なのか?

延期されていた東京オリンピックも開催されようとしている。感染症の拡大を懸念するならばやる必要の無いものだが、結局開催されてしまうのか。

なぜ感染拡大防止よりもオリンピックが大事なのか? もし今の日本が右傾化していなくて、歪んだナショナリズム(歴史修正主義のネット右翼の言動はまさにそれ)が広まっていなければ、開催されることは無かったのではないか、と思っている。オリンピック自体が政治性とナショナリズムを帯びたものだから。そう、「オリンピックを無事に開催することが日本の誇り」だと政府自身が思っていることは間違いない。

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)の時代は戦前の日本(架空)なので、愛国主義や日本第一主義が啓蒙されていたのだろうけど、このゲームの世界の場合、そうなったのは天皇守護組織「超國家機関ヤタガラス」が陰に居るからであろう。史実で言えばかつて存在した国教「国家神道」のことだ。それについてはゲーム上で何の指摘も無いが。

歪んだナショナリズム自体はこの日本にずっと存在し続けていたが、戦前・戦中は特にそれが高まった時代だったのだろう。そして歴史修正主義と嫌韓・嫌中が蔓延る今の時代もまた…。

ライドウは好きだけど、『超力兵団』はどうしても復活させたくない、と繰り返し言っているのは、このゲームの時代と同じような歪んだナショナリズムが広がり、本来は開催すべきではないオリンピックが「日本の誇り」の名の下に開催されてしまう今の時代には相応しくないものだから。人によっては「ナショナリズムの高まった今の時代にこそ相応しいゲーム」と映るだろうが、そう思ってしまうことが危険なんだよ。