2021年7月14日水曜日

「天皇が出てくるメガテンは無い」なんてのは嘘だから…

天皇が出てくる『メガテン』は存在する

メガテニストたちの意見を見ていると、「天皇が出てくる『メガテン』は存在しない」と思っている者が多いと考えられる。
だが、天皇が出てくる『メガテン』は存在するのである。それこそがこのブログで扱っている『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)である。

なぜそのことに気が付かないのか?

何度も書くが、このゲームの第七話は「超國家機関ヤタガラス」(味方組織。以下ヤタガラス)の命令で「大正天皇としか思えない『重要な御方』を救わなければならない」シナリオである。なおこのゲームの時代は1931年だが、「史実より大正天皇が長生きしている」設定である。
「天皇の出てくる『メガテン』は存在しない論者」は、この3パターンに分類されるだろう。
  1. 『超力兵団(Soulless Army)』をプレイしたことが無い。
  2. 『超力兵団(Soulless Army)』をプレイしたことはあるが、第七話まで辿り着いていない。
  3. 『超力兵団(Soulless Army)』をクリアしたが、第七話に出てくる「重要な御方」が大正天皇であることに気が付いていない。
ここでは「3」のパターンを取り上げてみよう。
第七話に出てくる「重要な御方」は、サブキャラクターの「ヤタガラスの使者」のセリフによれば「この御方は海軍の…、いや、日本國の未来において、重要な御方です」となっている。1931年の日本では天皇は軍の大元帥であったし(史実では陸海軍だがゲーム上では何故か海軍のみになっているのは気になるが…)、さらに彼は「大日本帝国にとって重要な人物」とされていたことも事実だ。
また「重要な御方」を救うことを命じる「ヤタガラス」とは本来、『古事記』によると「神武天皇(架空人物)を導いたとされるカラスの名前」である。それを踏まえれば、この人物が大正天皇だと分かるだろう。
それなのに、「3」パターンの人はなぜそのことに気が付かないのか?

歴史を勉強していないからこういうことになる

私が思うに、「3」パターンの人は「日本の近現代史のことをちっとも勉強していないし、天皇の戦争責任についても全く考えたことが無い人」が多いのだろう。明治天皇から昭和天皇までの天皇は、日本の敗戦まで「軍の大元帥」であった事実すら知らないのかも知れない。日本がダメなのはこういうところだ。日本の戦争、植民地支配、天皇の戦争責任について学ばないどころか、歴史修正主義に走って悪い歴史を美化したがる…。