2021年8月4日水曜日

どんなに言い訳をしても「大日本帝国」が実在した国家であることに変わりは無いのだ。この時代の日本を舞台にするのはリスクが大きいから大半の日本のゲームメーカー(コーエーテクモなどは除く)は避けるんじゃないか?

以前の記事より

以前の記事。

いくら「架空の元号、架空の日本だから」といっても「このゲーム上の日本では植民地支配も侵略戦争もしていない」なんてのはあり得ないよ!

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の舞台は1931年の大日本帝国であるが、元号は架空の「大正二十年」となっている。

上記の記事より引用する。

だが、「フィクション作品で、架空の元号の日本が舞台だからといっても、何でも都合良く歴史的事実を書き換えることなど出来ない」ということは強調しておきたい。プレイヤーの中には「このゲームの日本は架空の元号を持つパラレルワールドだから、植民地支配や侵略戦争などしていないのだ」と思う者も居るかも知れないが、それは絶対にあり得ないだろう。

そう、「大日本帝国」は架空の世界では無くかつて実在したものであるから、どんなに「架空の日本だから…、架空の元号だから…」と言い訳をしたところで「大日本帝国は植民地支配も侵略戦争もしてない」とするのは難しい。作中で「侵略や植民地支配の証拠を徹底的に無くしてしまわない限り」不可能なのだ。つまり「日本がずっと江戸時代のままである」、「天皇が京都に居て東京には居ない」、「軍人が居ない、軍隊が無い」というような、かなり極端な設定にしなければ無理だ。『超力兵団(Soulless Army)』の世界はそのどれにも当てはまらないため、やはり「このゲームの日本は隣国に侵略して植民地にしている」と言い切れる。ゲーム中には具体的な事例は出てこなくてもね。


やっぱり架空の国が一番安全ってことに…

前も言ったけど、「大日本帝国」をゲームの舞台にするのは歴史問題などがあるので、色々大変なのだろう。コーエーテクモ(旧光栄、コーエー)は大日本帝国時代の日本を舞台とする歴史シミュレーションゲーム、戦争シミュレーションゲームを多く発売してきたメーカーだが、作品によってはアジア圏からのクレームがあったと聞く(日本国内からもあるが)。「日本が戦争に勝つようなゲームはダメだ、日本の戦争を美化している」、といったクレームが。
いくら「架空の大日本帝国だから」と言っても、大日本帝国自体は実在したので、大日本帝国を舞台とした時点で「全くの架空の国です」とすることは不可能だ。だから、コーエーテクモなどの一部のゲームメーカーを除けば「大日本帝国を舞台とするゲームを作る」ことは避け、架空の世界を舞台にしたゲームを作ることが多いのだろう。アトラスも、『ライドウ(Raidou)』シリーズのような戦前の大日本帝国を舞台としたゲームは、歴史問題に詳しい人からクレームが来ることは避けられないので、もうマズいんじゃないか…、と思って、現代日本か架空の世界を舞台としたゲームだけ作るようになればいいのだけど。