2021年9月5日日曜日

このゲームが右翼っぽいとか、天皇崇拝を美化しているっていうのは客観的な事実であって「独自解釈」では無いのだけど…

「独自解釈」では無く客観的な事実だろう…


私がブログで『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)は「天皇崇拝を美化している、右翼向けゲームである」と書くと、「それは桐嶋氏の独自解釈、主観だろう」と言う人が居るかも知れないので一応反論しておくが、これは私の独自解釈や主観では無く客観的な事実だ。
今回はそれについて詳しく述べたい。

第七話を見て「天皇崇拝を強要している」と思わない方が不思議だ…

まず、何度でも言うがこのゲームの第七話は「大正天皇としか考えられない『日本にとって重要な御方』を命懸けで救え」と、主人公・ライドウの味方をしている日本守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)に強要される話である。
この命令は絶対に逆らえないことと、味方キャラクターであるヤタガラスの使者や川野定吉(海軍兵)のセリフを詳しく検証すれば、「ヤタガラスは『天皇は命懸けで救わねばならぬ存在』と見ているわけだから、天皇を神聖視していることは間違いない」と分かるのではないか? つまりヤタガラスは間違いなく「天皇を現人神とする天皇崇拝組織」(国家神道にそっくり)であり、ライドウにも天皇崇拝・天皇守護を強制しているのだ。第七話を見て、このように捉えらえれない方が余程どうかしているよ…。
さらに第七話のみならず、このゲームの時代背景(1931年の日本が舞台。元号は架空の「大正20年」だが)や、軍人が多く出てくること、戦艦も登場すること、「天皇にまつろわぬ神(ナガスネヒコなど)を倒し帝都(大日本帝国の首都)を救う」ストーリーなども併せて考えれば、このゲームは明らかに「天皇好きの右翼受けを狙っている」のは事実じゃないか? 私だけの独自解釈では無く。
そして「天皇崇拝と、帝都(大日本帝国の首都)を救うことを美化する」のは、実質的には「天皇の名の下に行われる侵略戦争と植民地支配を美化していることになる」のも真実であろう。ライドウが大正天皇を救わずに、ヤタガラスと対立し滅ぼしに行く話であれば「天皇崇拝と戦争と植民地支配を批判するために作られたゲーム」となるのだが、このゲームにはそのようなシナリオは用意されていないのだから…。