2022年3月16日水曜日

「日本はアジア解放のために戦争をした」という右翼の言説が『超力兵団』の世界では現実になっていそうなのが危ういんだよ…

「日本はアジアを解放するために戦争をした」という歴史修正


右翼やネトウヨの歴史観では「大日本帝国は侵略戦争などしていない、自衛戦争かアジア解放のための戦争しかしていない」ことになっているらしい。無論これはただの歴史修正であり、実際の日本は「天皇の名の下に」侵略戦争を繰り返していた。目的は「天皇を父とし、世界を一つの家にする『八紘一宇』」達成のためだった。「天皇は神なのだから、アジアを支配していいのだ」というフィクションに憑りつかれた末の傲慢さ…。

『超力兵団』の歴史観はヤタガラスに都合のいいものだから…

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の世界観では「天孫降臨」も「神武東征」も現実になっている。つまり天皇は本当に「神」になってしまう。そしてこのゲームの歴史観は、国家と大正天皇守護の右翼組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)にとって都合のいいものになっているので、「日本はアジア解放のために戦争をしていた」という右翼の言説ですら、もしかしたら現実になっている可能性はあるわけだが…。少なくとも、天皇崇拝思想を持つに違いないヤタガラスの中ではそうなっているはず。そのヤタガラスの味方をするのは、「日本は侵略などしていない、アジア解放のための戦争をしているのだ」という言説を支持することと同じだ。やはりこのゲームは右翼好みの「天皇ファンタジー」に溢れており、右傾化する今のご時世では危う過ぎる…。