ヤタガラスに逆らう話だったらよかったが…
何度でも言うが『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(PS2)のダメな点は「天皇守護組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)に逆らうような展開が用意されていない」ところだよ。
ヤタガラスに従うことしか出来ないのは、要は差別制度である天皇制を認めろ、天皇が起こした戦争や植民地支配を支持しろ、というメッセージになってしまう。
「お前の行動が隣国を苦しめているのだ」と言ってくれれば…
敵の宗像や伽耶に憑きし者さえも、「お前が大日本帝国の首都と天皇を守護していることが、日本に支配されている朝鮮や台湾の人々を苦しめているのだ」と言うことは決して無い。
むしろ私は、宗像か伽耶に憑きし者にそう言わせたい。そしてライドウ自身も、自分の行いが隣国を苦しめていることを知って改心し、ヤタガラスと日本を滅ぼす方に回る…、という話だったら見てみたかったのだ。
しかしそんな話にしなかったのは、右翼の抗議を怖れたためだろう。